十二話 律の過去 その二
その後遅刻した塾を終え、俺は家に帰ってきていた。
「律ー?塾遅刻したらしいじゃないどうしたの」
今俺に話しかけているのは俺の母の白月真美だ。
怒ると怖い母なので今日あったことをすべて正直に話すことにした。
「ふーん、そんなことが。いつも遅刻なんてしたことのない律が遅刻したって聞いたから何かあったらと思ったらそんなことになってるなんてね〜」
「相変わらず気楽そうだね。母さん」
「気楽というかうれしいのよ。律が人助けを率先してしてくるなんて」
なら、仕方ないわね。塾に言っといてあげるわ。
「いや、いいよ。ゆっくり出たオレの責任だから。」
「ふぅーん、わかったわ」
その日の残りはゆっくり過ごした。
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その次の日俺はお使いを頼まれた。
「余ったらお菓子買ってきてもいいわよ」
そうゆっていつも多めに入れてくれるんだ。お菓子が買えるように。
そして、俺は頼まれた買い物を済ませた。
そして、帰り道公園の前の道を通ったときに昨日のあの子がいた。
「一人で何してんだ」
「あ、昨日の人、学校から帰ったら鍵がなくて家に入れなかった」
この子自分の扱いが雑じゃないか?
俺はふと思いついた。
レジ袋をあさり、お菓子をだした。
「これ食べてちょっと待ってろ」
といって一度家に戻り母さんに説明して家を出た。
母さんが「これを持っていってあげなさい」とある物をくれた。
急いで公園に戻るとまだお菓子を食べている最中だった。
食べ終わるまで待ったあと母さんが渡してきたおにぎりを渡した。
「母さんが作ってくれたんだ、お菓子じゃおなかはふくらまないから食べるといいよ。」
「うん、ありがとうございます」
そして、食べ終わるのを待っていると暗くなっていった。
「お前家はどっちの方向」
彼女は俺の家の方と同じ方向を指した。
「方向が同じなら送っていくよ。さすがに親も帰ってきているだろうし」
「うん、お願い」
とゆうわけで送ることになった。
一緒に歩いているとすぐに彼女はある家を指した。
そして、俺は驚愕した。
その家は俺の家の向かいの家だった。