一話 陰キャとヒロイン
これからよろしくお願いします。
これは俺いや俺たちの高校時代の話。
人をずっと遠ざけてきた俺と人にずっと寄られてきた彼女との話。
俺は千春高校の一年の白月律だ。自分で言うのはなんだが人付き合いを避け続けたせいでクラスでは孤立してしまっている。
そんな俺は教室で寝ていたら運悪く先生に捕まりプリントをまとめる手伝いをさせられていた。
「はぁ、早く帰れねぇかな。」
何か夢をみていた気がする⋯
そんな思考をよぎって誰かが話しかけてきた。
「おいおい、どうした?早く帰りたいって顔してんな、
律?」
この黒髪の男子は俺の数少ない親友の山本優。いつも鬱陶しいぐらい話しかけてくるがいいやつだ。
「てかなんで、わかるんだよ。」
「お前いつも同じ顔してるからさ。とゆうか、俺等親友だろの。」
とわけのわからない理由だと思った。
「お前こんなところで話してていいのかよ。お前誰か待たせてるんだろ。」
と俺はそっけない返事を返した。
「寂しいこと言うなー。お前が彼女がいたら明るくなるのかねぇ。」
「俺に彼女なんて出来るわけないだろ。」
「それもそうだな、律、じゃあな。」
と手を振って優は走り去っていった。
静かになったあとしばらくしてプリントまとめ終わった。
「ここに置いておけばいいんだよな。」
やっと帰れると思って帰路についた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一人帰路についているとふと見た公園に俺の通っている高校の女子用制服を着ている空色に目を持った白髮の女の子がベンチに座っていた。
いつもならスルーして帰るのだが、何か違和感を感じたから話しかけてみようと思った。
「どうした?」
「あなたは、白月さん。こんにちは。」
こいつは確か水野雪音だったな。一応クラスメイトだが話したことはない。学校ではなんかヒロインちゃんなどと呼ばれいて。男女の人気が高い。特に男子の。
人気があるのは親切な性格もたたっているのだろう。
あんなのは食らったら男子はイチコロである。
そんなやつがこんなところで何をしてるんだろうか?
「ああ、こんにちは。ところで様子がおかしかったがどうした?」
そう不自然だった。
こんな時間に一人で何もせずに座っているのは少しおかしい。そして気付いた。
「お前腕怪我してんのか?」
少し深めの切傷だった。
「はい、いろいろありまして。」
俺も少し哀れに感じたんだろう。
「ちょっと待ってろ。」
といって家から救護箱を取ってきた。
初めて公園の前のマンションに住んでいて役に立ったな。
「ちょっと腕貸せ。」
「え?」
俺は腕に包帯を巻いておいた。
「とっとと家に帰れよ。」
「ありがとうございます。この借りはいつか。」
「と言うか、家がこんな近くなんですね。」
と、だからつい話をしていた。これを運命だったのかもしれない。
「公園の前なんてうるさいだけだぞ。」
「ああいえ、私の家はそこなんです。」
と指を指したのは俺の住んでいるマンションの向かいのマンションだった。
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