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048(奇っ怪なスナイパー)

ジェニファー達の事など露知らず、リュウとタニア国王は視察を続ける。今度は演習場から街までのレース。リュウはそれを教えてもらい、タニア国王をお姫様抱っこして上空へ行く。またタニア国王の合図でスタートする。


ジェニファーと鬼軍曹達は体勢を立て直す。ジェニファーはスナイパーライフルを持ってタニア国王を追う。鬼軍曹達は手足が犬のままだから遅い。鬼軍曹がジェニファーに人間の姿に戻すよう言う。ジェニファーは仕方なく魔法を使う。ここで魔力消費は避けたかったが、狙撃の邪魔だけは二度と勘弁だった。しかし、ジェニファーの魔法も上手くいかず、鬼軍曹達の後ろ足が人間に戻り、前足だけが犬のままになってしまった。


「小娘、手も戻しなさい」

「ライフル召喚で魔力を使っちゃったからこれが限界よ。我慢して。タニア国王を追い掛けるよ」


鬼軍曹は納得してないが、部下の伍長、二等兵、三等兵はこれでもいいと思っていた。五人はスナイパーライフルの射程圏内に入るまでタニア国王の後を追っていく。しかし、リュウの飛ぶスピードのが速い。どんどん差が開く五人。あっという間に見失ってしまった。


「どうする小娘」

「城に行ってみる。あなた達は帰っていいわ」

「待て待て。こんな姿じゃ地球に帰れない」

「邪魔しないでよ?」

「俺がいつ邪魔した」

「さっき。全く」


ジェニファー達は城を目指して走る。街に着くと、茂みの中で会議をする。鬼軍曹は変装した方が上手くいくと忠告したが、ジェニファーは迷彩服のまま街の中に行ってしまった。鬼軍曹達、四人はまた犬に変身した。伍長と二等兵と三等兵は柴犬に。鬼軍曹は人面犬になる。しかし今度は、四人とも前足だけは人間であとは犬の姿だ。歩きにくい。仕方なくこの姿でジェニファーの後を追い、アナザーシープ城を目指す。


アナザーシープの人達からしたらジェニファーの格好は奇っ怪だ。すぐに通報されて、騎兵隊に見付かってしまった。騎兵隊に取り囲まれるジェニファー。


「女。お前、地球人ではあるまいな?」

「え? えーと、コスプレです」


ジェニファーは何とか誤魔化そうとするが、更に怪しまれる。


「臭う、臭うぞ女。地球人の臭いだ。アナザーシープ城まで来てもらおうか」

「ええ、いいわよ。私、アナザーシープ人だし」


ジェニファーは武装解除され、手錠をはめられた。そしてアナザーシープ城に連れていかれる。それを見ていた鬼軍曹達はしれっと騎兵隊の後を着いていく。かなり気持ち悪い姿だが、この際仕方ない。

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