表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

聖夜、初恋、くちびる、黒髪

作者: 秋葉竹


くちびるにそっと

触れた

くちびる

消えない、初めての想い出


たのんでも

ないんだけど

森の奥の泉で冷やしたみたいな

新鮮な野菜の感じで

空気がながれるのなら


いままでの

いつわりで

あたたかそうななこの胸は

この冬

すっかり凍ってしまい

白い空もひび割れて

しまったみたい


それもしようがないや、

なんねんねむりつづけていたよ?


黒髪を凍らせて

冬の大気は、

地表まで

降りてきてしまったのか


はじめてのとまどい

忘れられない、裸をみせた夜

まよなかの湖に

うかぶ乳房をみせた、

深い気怠さ



どれほど鏡のなかを探し見ても

そのようにして、

過去の美しい牡丹雪は

血をにじませながら、降り過ぎていって


想い出す私は

この部屋に白銀の息を吐く


心を凍らせた、壊れかけの日常に

戻るすべもだれにも教えてもらえず

突き刺さった一つ星に

だから痛みも感じないで

ニルヴァーナの海にさすらい、

ただ揺蕩っている


甘い香りのする

この浴槽で


それを初めてそっと触れた

くちびるを想い出して

甘い香りを消さない

この浴槽で

洗った

くちびる

消えない、初めての恋の風


聖夜、初恋、くちびる、黒髪、


そんなのばかり

想い出すのは

聖夜が近いせいかしら?




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ