義賊仲間内
こんちは
「別におかしく無い。現に、俺をハメた事は事実なのだから。」
アリサ先生は明後日の方向を見て、やり終えた感に入っている。
「あなたに、世の中の事を知って欲しかったのです。
所で……、近々新たな新任シスターが来るのですよ。私は教会に支援をしながら、負担にならないよう生きて行かないといけません。」
だから?
「ギルドの屋敷は大きいし使って無い部屋が沢山あるとアル様から聞いています。
なので、私もそちらに移り住み義賊の一員として行こうかと。……秘密守りますよボス。」
返事はもちろんの如く了承するに至る。
部屋の位置に関しては、帰ってからと取り決める事にした。
「では!アリサ先生はもはや先生では無い!コレからは“アリサ”と呼ぶぜ!」
無事にアルとコロが魔物を狩り尽くし終えると、同じタイミングとは行かないものの、俺達の話し合いも終わりダンジョンの先へと進もうか?というところだ。
「先生が目的の魔物肉はビッグボアの様な一般的な肉で、そこに転がっているゴブリンの肉とかじゃ無いんだよな?」
地に伏せている死体には、全くの興味を見せないアリサ先生の反応を読み取った俺はやはり間違ってはいなかったようだ。
「“アリサ”と呼ぶのでは無かったので!?」
「俺は先生の頭だ。俺がどう呼ぶのは俺の勝手!そう!アリサというのは仲間内で呼び会うタメに俺は設定したんだ!
俺は“先生”って読むほうがしっくりするから、そう読んだだけであるし本当なら別のニックネームも考えてある!教えてほしいか?」
俺の話の途中から、俺の無茶無謀に耳を傾けてくれていた(本当に聞くだけ)アリサへと変貌していった。
だからなのか、俺の答えを求ええぬ形と
「イエ、先生で良いです。」
長い付き合いだもの。先を見越しているかの様な発言だ。
「そうか。では!登場シーンを考えてやるから!それまで我慢だな。」
ニカ!と微笑む俺の顔には、苦笑いで返すアリサ先生。どうして大人ってヤツは、こうも嫌そうな顔をするのか?理解に苦しむぜ。
まあ、それも時間が解決する!ウチのコロとアルだって今ではビシバシと参上するからな。
「俺達は仲間外れはしないのさ!……因みに俺は“誰が呼んだ?誰かが呼んだ!弱き者の助けを聞き入れるのは……そう!義賊!暁のボスとは、俺の事よ!”って名乗ってる。
因みにコロは“君の声届いたよ。この土手っ腹に!さあ、ひれ伏せ俺が!俺がこそが義賊!暁のコロ”だよ。格好良いだろ先生?」
「……ちょっと、アルさんとコロさんに御話しをしてきます。」
クイクイと手招きをして、少し向こうへ三人は旅立つ。
(成る程!部下共が連携技を編み出すタメに、前もって打ち合わせというわけか。中々やるな!)
「おーい!組み合わせは自由だからなぁ!」
一方で
「……私、コロさんの登場したって所見たことがありませんが??」
「え?……まあ。その……」
コロはキョロキョロと見渡し“聖霊よ我を!仲間を隠したまえ”と唱え
「これは!?闇の聖霊で“隠密移動”でしたっけ?闇の聖霊を所持していたなんて知りませんでした。」
「ボスがその気になれば直ぐにバレます!なので要件だけを言います!」
コロがアルと向き合うと、両者で頷き確認し有った。それは、何か一致団結して何かを達成するかの究極な目的の為かもしれない。
「私達も義賊です!ですが、一番乗っている義賊はボスです。ソコを利用するのです!
そう!私達は、街へと出向き異変を感じると一人はボスへの連絡!そしてもう一人が、被害が拡大を防ぎ住民の退避・もしくは究極的手段として、グライン聖騎士団の進行を阻みます。」
そう!そうやって俺達はヤッているとアリサ先生に伝えたんだ。
「成る程……確かにそれはイイ案ね。
でも、グライン聖騎士団の行くてを阻むってのは危険じゃない?」
「その役は、闇の聖霊を持つコロに一任してますので……」
「そうか!突然現れるのも得意だけど、裏を返せば逃げ消えるのも得意という事ですね。」
コクンと頷くコロを見ると何故かキョロキョロと目が動く彼に釘付けとなってしまう。
何故そんなにも動くのか?そう、聞こうとするや
「おう!もう簡単話し合いは、それくらいにしておけよ。」
それは、なんの前触れ無くコロの肩に手が出てきて肩に落とされたんだ。
そうだった!アリサ先生も忘れていた……ボスには全ての大聖霊が存在する事に。
今晩も書きますので。