帰ってきた
おはようございます
私の今の名前は、訳あってコロとなっている。
こんな言い方したら自分の名前が嫌いに見えるだって!?全然違うよ……ボスに出会ってから、嘘みたいな楽しい毎日が、時早く過ぎて行って私の辛い過去の記憶をも洗い流してくれる。
と、言っても今は今世紀最大に楽しく無い時が続いてアルなんかずっと
「アリサさんの気持ちは分かります!てすが、今は義賊・暁の!に参加しているのを忘れていませんか?……あのボスがとった行為は、我等にとって名刺みたいなモノなんです。
どうか!ボスの行動を許して下さい。」
「……」
大人なアリサさんの気持ちを考えつつ、ボスの取った行動を正当化して正す説明をするアルは、本当にマネ出来ないよ。
だって、あの日から更に二日間経過して今は俺達の街に戻って来ている。
「アリサさん?何処へ行くのです?」
彼女は街に入ってから直ぐに方向転換し、違う方向へ行こうとしていた。
私の問いでなのか、アリサさんの行動を見てなのかは定かでは無いが、ボスは意外な声を掛けて来たんだ。
……本当、あの喧嘩から久しぶり過ぎる程、時が過ぎてしまったなぁと感じさせる。
「アリサ!孤児院に行くんだろ!?だったら、この金を持って行け。」
何処から出したのか理解出来ないほどの大きな袋を担いで下ろすとガチッ!と音がした。
この大袋、とてもじゃ無いが女性一人が持てそうも無いだろう。
そういう心配とは別に、アリサさんはボスが差し出した担ぎ袋よりもボスが言った『アリサ』という呼び捨てに反応を見せたようだ。
もう、担ぎ袋を見ているボスを優しい眼差しで見下ろし……ついでに担ぎ袋を見ていた。
「これは?」
「聞いて驚くなよ!この大きな袋は、俺の聖霊に持たすと預かってくれるのだ!
しかも!収集したモノの重さは俺に感じさせない構造になっている。」
「ああ、噂の無限ボックスの事ね……そうじゃ無くて、袋の中身の話しのこと!」
それからだ!機嫌の良いボスと、機嫌の良いアリサさんの楽しい時間となって行くのかなっ!?と思っていた矢先!私は見てしまった……。
イヤ!待ってくれ。アレは!?あの紋章は!?私の思いとは裏腹に、ボスは自慢気に袋から金物の板を取り出す。
「これは、あの襲撃した屋敷の金目のモノを自由に回収させたモノなのさ。
まあ、集めたのは他の大聖霊だけどね。」
『コレを集めたのは大聖霊の趣味さ』とボスは一枚の金物を取り出した。
(ああ!この板はヤハリそうだ!!そしてこの輝きの向きは……【メビウス】に違いない。)
「あれ?これは……孤児院が掲げてる看板じゃ無いの。随分汚いし、古いわねぇ……?」
(アリサさん!孤児院の掲げているのは、七つの聖霊属性が人々を見守るように周りに散りばめているけど、コレは!七つの聖霊の中心にいるのは人では無い!)
「でも、先生のトコの看板とは違って中心に行けば行くほどにピカピカになっているぞ。
それに、この中心にいるのは……人間っぽく無さそうだ。一人が中心だしな。」
「よく分かるわね」
「あの孤児院では、ドコモかしこも登ったからな……孤児院の知らないモノは無いぜ!」
『もう!』とアリサさんの嬉しそうな、やり取りを見ている私は表面上は楽しいハズなのに、体と心臓が停止しそうだ。
何故なら、それまで二人のフォローを言っていたアルがボソッと『神教か』と聞いた時!!私中にあった過去が体を蝕んで征服していく感じと共に私は……ソコで
「ぶぉぉうぇっ!」
「ふぇ!?コロ!風邪か!?」
不甲斐ない……大の大人が精神を抑えられず嘔吐してしまった。
あと一歩という、投稿のボタンを押し忘れ……寝落ちしてました。なので、今晩もよろしく