名刺
こんばんは
(あー……。いつもいつも、冒険者のお手伝いという名目で依頼をこなすけど、こんなにも疲れるものなの?
というか、アリサ先生はこんな事を毎日して稼いで……違うか。
アリサ先生は、グレイン聖騎士で稼ぎ貯めていたお金を切り崩し、稀に私みたく御駄賃を稼いでいた訳だけど……)
「正直……疲れる……ハァ。」
目の前には見馴れた門が見えて来たら、彼女は再び深いタメ息をして門をくぐるのだった。
所で代わり
「なぁ、なぁ?今日は何して過ごす??」
「そうですねぇ。昨日はコロのアサシン、カンストスキル影分身で本物探し当てをしましたからねぇ……。
何して過ごしましょうかねぇ?」
あの夜以来、ガタッと魔物が来なくなっていた。その事で『これは緊急事態である!』とか、変な事態となり今は宿でゴロゴロと過ごす毎日なのだ。
ぶっちゃけ、暇過ぎる。
……なんだけど。妙に先生とエリザベレルが
「今日も見張りがいますね。」
「同じヤツ?」
「表の奴は違うけど、裏のヤツは昨日と同じ奴」
と、神妙な感じになっているもんな。
では!同じ奴とは一体??見てみたい
「坊!そんな明らかに目立つ行為はダメです!
あの床と天井を焼かれた事件は事件すらなって無いのよ!?それを考えみなさい……大変な事が解るでしょ?」
「先生!男ってヤツにとっては、危険はデザートと一緒なんだぜ。……まだまだ、男心を分かって無いようだな。」
「解らないんだったら、お尻……叩くよ?」
その時!俺の歴史が動いた
「とまぁ、今の俺はちょっとしたクールな大人だからなぁ。
俺自身が出向くとかリスキーな事はしないさ!あの、急いだ為に袋を強打した事は今でも身に染み込んで記憶しているからな。」
へへへん!という俺の内心は『危ねぇ……早くココから出たい事が口から出てしまったぜ!』と
そう!あれから、既に二日が経過しようとしているのだ。
「という訳で、骨爺!姿を隠して色々していこうか。」
何が、という訳でだよ!?というのは誰も突っ込みが入らない。
と、言うことは??つまり……
「あ、えーと。先生が言うには『マインドコントロール』とか言う精神を犯す能力があるらしいから、精神を乗っ取ったらココまで連れて来てくれるかな?
……それと、乗っ取ったあとで良いからアルが『所持金を全部下ろして!』と、エリザなんちゃらは『借金してでも、オーガニックの食べ物を買って欲しい』って言ってるけど……大丈夫?」
正直な所、皆はイライラしていたみたいだ。
そして、時間が経過し
「うっひゃぁー!金貨二千枚!?……本当にくれるの??」
「ハイ。全てあげます。」
「よくやった!誉めて使わす!!」
「ハイ。私の武器で、貴女様のお腹を満たしたのなら本望です。」
次から次へ淡々と、俺達の要望を叶えてくれて行ってる最中で次はアリサ先生に回って来た。
「何故!私達に見張りを付けているの!?」
それから、一言一言と話している途中で『ウンウン成る程』と何故か優しい笑顔になって行ってる先生は怖かった。
何故怖いのだろか?
「坊ちゃん……メヒョウさんに何か命令した?
ぁあ?」
先生に『ぁあ?』って言われた。
ヴィヴィるな!俺は誰ぞ!?
「確かにあの時、メヒョウに全ての仕事をやらせた。……だけどな、この事件は全てメヒョウのセイでは無い!
これは義賊の掟でもある。義賊とは……何かしら、何かを成し遂げた時!俺達がヤったぞー!という印を付けるモノなのさ。」
「へー。なんて書いたのかな?」
まだまだ、先生は義賊ってのを知らないんだな。
「それは、野暮ったもんだろ!?」
「……なんて、書いてありましたか?」
「ハイ。悪が栄えた!ためし無し!悪党め、思い知ったか!!……と。
厚さ三メートル高さ五メートル幅十メートルの溶けない氷が、ソコに有りました。」
『やって、やったぜ!』というアルの声が聞こえるけど、俺の内心は全く違う!
それは……このぉ!何勝手にペラペラと話してんだよぉ!こぉなれば、アレをするしか無いか。
「それで?……どう思ったの??」
「ハイ。これは、どこかに大聖霊使いがいると思い直ぐに占い師と、私の相棒リザードがココを指し示したので。」
『ふぅん……そうなの』と見るも
「坊!ドコ言ったの!?」
もう目の前には俺の姿は無かった事に先生は驚愕し、その驚愕にアルやエリザベレルは『え?出て行きましたよ?』とか『スロウワールド使ってましたけど?……分からなかったですか?』と聞いた先生は思ったろう。
(あのガキ!私を敵と見なしたなぁ!!)
瞬間!ゴキゴキィと拳を強く握るだけで関節が鳴るという、シスター姿なのに!?あるまじき音が部屋中に響いた。
「まあまあ落ち着いてアリサ先生、一応ボスは義賊らしい事をしたんだし。」
「そうね。じゃあ、私も親代わりの事を今しないとね……社会のルールにのっとってぇ!!」
そのあとアルに矛先が!?
「アルさんは、氷のオブジェクトを知っていたのかしら?……イエ!知っていたと仮定しましょう。
私はこれから彼に制裁を加えようと思ってますが、何回が良いでしょうか?」
何!?何回ってと、考える暇も与え無いままにボワァとアリサ先生の右手が光り出してヒュン!と軽く手を降った。
その後、一度!二度と大振りに空を切る様に、手を振り回して行く光景を見た皆は『一体何を?』と聞いていた。
「これ?これは、武道家のオーバースキル・遠当て!という技なの。
コレ!本当に坊には必需品なのよねぇ。」
武道家レベル三千で覚えるスキル【遠当て】
これは、カンストレベルの三百で覚える【反響当て】を進化させたモノ。
【反響当て】とは、一度の攻撃を敵の体内で反響することで、当てた側の前方と後方の体に攻撃が出来る技である。
すなわち【遠当て】とは、前回に『記憶した』場所に攻撃が伝わる技の事である。
『記憶した』とあるが、期間は無制限となっており、次に発動し『別の何処か』に攻撃が加わることで、『再び記憶した』という事になる。
したがって、【反響当て】よりも【遠当て】の方が射程が超!長くなり、武道家の弱点の近接格闘という概念に拘ることは無くなる。
※但し!敵に記憶の為には、近くに寄らないといけないと言うのは、武道家の定めだろうか。
で?
「あら?たったの三度で帰って来たの?……どうしたんです?お尻を抱えてえ??」
それはそれは、笑みを浮かべたシスターがソコにいた。俺は、こういうシスターを良くも悪くも知っている。
俺がやるべき事は、只の一つしかない!
「ごめんなさい!……だけど!オブジェクトは謝らない!!」
淡々と俺の言う事を聞き入れて『そうですか』と冷静に返事をしたあと、再びアレが振られた時だった。
(待ってましたぁ!!)
「スロウワールド発動!!
先生、この手を……先生の尻にセットしますね。ワハハハ!どうだ!?弱いもの苛めをするヤツはこうだ!!ワハハハ!!
俺は聞いたよな?『先生の尻を叩く』とな。そして、先生は言った!『良いですよ』と!
そう!報いを皆の思いを!!受けて貰おうか。では!去らばだ。アルとコロも一緒に飛ぶぞぉ!!」
直ぐ隣にはムニの姿が……そして、アルとコロとボスが消えてスロウワールドは解除された瞬間に、アリサの可愛いい声が響き渡ったという。
明日もよろしく




