俺等って
こんばんは
「先生!もっとビシッとポーズと名前を押し出さなきゃ!見ている人に示しがつかないよ!?」
見ている人?……どこ?
「ゴメン。でも、私だけ文章長くない?」
「だって!先生は、普段から街で名乗って無いだろ?だから俺があえて目立つようにやってんじゃんか。
あの最後のセリフだって!まあまあ頑張って思い付いたのによぉ。」
因みにセリフ内容は『実力派の武道家!されど、胸から出るは銀の十字架……ああ、神よ私はどうすれば良いのでしょう。……そうですか、分かりました!では、一生私は十字架を背負って行きましょう!!孤児院長の名の元に!!!』とあり、続いて『暁の十字架が銀色に!アリサ見参』と言うやつだ。
確かに長い。
「それに私は孤児院長では無くて、孤児院の関係者だけど支援者であり国から給金を貰っていませんから……」
あ、がてんが付いたわ。
「ちょっと内容が違うのか。知らなかった。
でもまあ、長いからって忘れたとかじゃ無かったのなら別に良いけど……次は、声が小さくても良いから全部言ってよね。」
無言で頷く先生を、くつろぎスペースへと誘導する。
ここは、俺が袋を癒してくれた冷たくない氷の広間となっている。作りは氷なんだけど、寝転んでも冷たくない仕様だ。
ソコには既に、ムッシュとムニ・メヒョウが正座にてちょこんと座っているのだ。
「とりあえず、俺の所に集合だ。」
寄っといでと、手招きしてアルにコロ達が、水の上を素早く駆け抜ける。
それにしても、今までイカが光輝いていたのが倒してから良く理解する。
もう辺りは暗過ぎて、黒の空間にポツンと氷の台があると言うだけ。
「ボス!?なんスかあの技!!」
「ああ、義賊を愛するがゆえに出来た技かな。」
なんの迷いも無く、即答した。
「違うでしょ。盗賊のスキルでしょ?」
なんてことを言うんた!十字架のアリサは
「先生よ?俺は盗賊ではありません!
俺のハートは、義賊なのです。」
先生は『ハイハイ』とか言って、半ば諦めているようなヤル気の無い返事をした。
オイオイ!義賊ってヤツは、そんな甘くない集団なんだぜ!?……そうだなぁ、先生にはちょっとしたバツをして貰おうか!
「先生よぉ!義賊をナメテ無いかい?セリフをちゃんと言わないとか、大の大人だって言うのにさぁ……
そんな先生は、恒例の強化合宿が必要だな。」
「ハイハイ。強化合宿ね。」
こいつには、一から全てのノウハウを叩き込まないとイケナイ感じがしてならん!
だけども、俺がこんなにも夢中で先生の行く先の事を考えているというのに、皆は『ココからどうやったら大聖霊の所に?』とか先生の事なんてどうでも良いのか!?
「メヒョウ!お前に頼みたい。捕らわれている大聖霊達を逃がしてくれ。
終わったら帰ってこいよ。」
とんでもない俺の命令を、いとも簡単に受け入れるメヒョウには、皆もビックリな様子。
いや!というか、俺達戦い損してない??
ヒョアアと上へと浮上し、天井の壁をスラリと抜けて行くメヒョウを目で追い数秒が経過したろうか?またも、ヒョアアと白の冷たい感じのモヤが出て来くるとメヒョウの足先がちょろっと出て来たのが見えた。
「メヒョウ!こっちだよぉ!おりといで!」
俺の声に気付いてくれたのか、降りる時は氷の上をスタン!と軽く降り立つ。
目の前にメヒョウが降り立つと同時に俺は『良かった!ノリで行かせて悪かった。』と言った上でガバッ!と抱きしめた。
「フフフ。どうしたのですか?」
「もう!帰って来ないかと思ってしまった。」
何も持たず、目の前にいるメヒョウは俺に抱き付かれて優しく抱き返した。そして、小声で『マスター?ちょっと良いでしょうか?』と聞いてきた。
「マスター、五体の大聖霊を解放したしたが一体のみ私達の主……つまりマスターへ付き従いたいと申す者がいましたので連れて来ました。」
と、言っても全然見えないのですけど??
「見えないですけど?」
「……ココ。ココにいます。」
俺は、なんとも思って無いし感じても無いんだけど、妙にアリサ先生の目付きが鋭い感じがする。
アルなんか『初めての共同作業みたい』とボソッと言っただけなのに、次にはボシャーン!暗い水場へと落ちていた。
「なんかイルのは理解したけど。
どうすれば良いの??」
「武器に取り付けましょう!」
「俺は、もう武器は……」
メヒョウはスッと俺の胸元へ手を入れて取り出したのは!?
「そのナイフは林檎を切る為だけのナイフだよ!それに、そのナイフは俺の宝物なんだ。
だから、皆に大聖霊やるよ。」
本日もよろしく




