これでこうだ!
こんばんは
先生ごしから見るギルド竜放火はなんというか
「俺ん家より小さいな。」
俺は正直な気持ちを言った矢先、扉の向こうからギィと出て来たのは冒険者の一人だった。
というか、冒険者が出たり入ったりと大忙しで、中からは『東の山からロックリザード六体が確認された!』とか言って『それは俺がヤル!』等々のやり取りが聞こえて来た。
だが、俺はそんなことでは諦めない。
気付いたら俺は走っていた。そして、何の躊躇も無く人々の合間を縫ってダイブしてドアを打ち開けた!
「アル!何処にいる。」
ドアッ!と打ち開けて入り、どっかのアクションスターの如く床をゴロゴロと潜入した俺は、入った勢いが無くなったと同時に真ん中で叫んだ。
「?……」
(なんだ?この静けさは??)
「ハイハイごめんなさいね。ウチの坊は、初めての所では義賊侵入しかしないのよぉ。」
ハハハと言いながら、転がり片ヒザを着いている俺をヒョイと持ち上げたアリサ先生。
そして時間は動き出した。
「で?どうすれば良いんだ?」
キョロキョロと見渡すと、作りや配置は俺の家の一階部分とほぼ一緒であると判明する。
更に、俺を持ち上げたアリサ先生と後方のエリザベレスは少し周りを気にしているかの様にも見えた。
だからなのか、俺にはちょっと早目に行動を開始しないといけない感じとなった。
「まずは、坊のお気に入り席のカウンターの人に事情を説明しましょう。」
まるで、何も知らない奴に教えるかのような説明を聞いて、『うん』と素直に受け入れてから俺は行動に至る。
「えーと、アルに会いたいのだけども?」
「では、職陣レベルと現在の職種をここに書いて下さい。」
この言葉を掛けられて考える暇も無く俺は即答でこう!答えた
「なんで?」
「なんで?って、それはアナタが何者かも知れないのに、私達の希望の星とも言うべきアルジャーニ様に不敬な輩を近付けさせる訳には行きませんから当然のことかと。」
「不敬な輩ではない。俺はアルの上司なのだよ!……えっ!?知らないの?
そんな偉そうなカウンターに座っているのに知らないのぉ??」
アヒャヒャヒャと笑うガキに私は
「冷やかしなら帰って下さい。……次の人」
「坊、ちょっと退いてね。
……ここに現在の職種と現在の職種のレベルを書けば良いのかしら?」
頷くカウンターの人を見たのをきっかけに、アリサ先生はスラスラと書いた。
「職陣はシスターでレベルは五百二十で、名前はアリサ・デリンジャラ。
では、今の職陣だけで良いのでステータス表示をして下さい。」
了解の意を受けるとアリサ先生は、ネックまであるシスター服を少し脱ぎ、首元の位置する職陣を見せて『ステータス・レベル表示』と言うと、首元が光ると写し出された。
見せられた職陣模様を見て、カウンターの人はウンウンと頷いて
「その形式だと、あと三つは職陣に着いているようですね。」
「そうですね。武道家と騎士・上騎士ですかね」
なんともウフフと聞こえて来るになんとも幸せそうな話し合いだ。
そうこうしている間に、話は纏まったようで『では、アリサ様二階へどうぞ』と進められた。
いや、ちょっと待て……俺はどうなるの??フ……問題は無いな。
スタスタと歩いて行くアリサ先生に、俺は着いて行く。俺だけでは無い!エリザベレルも着いて行くのだ。
「って!ちょっと待って下さい!通って良いのはアリサ様のみです!」
「スマン。私は隠密調査をして潜入している、グレイン聖王国の騎士団でな。
名前は伏せている!聞かないでくれ!!」
今さっきまでうなだれていたエリザベレスが横からシャシャリ出てきて、カウンターの人に身分証明みたいなカードを提示することで『了』という結果となる。
つまり?
「俺は置いてきぼりかい?……そんなに俺の職陣を見たいかぁー!!?
仕方ない!!ならば今こそ見せてやろう!」
カウンターに腰を乗せた俺は、ブリンッ!とお尻を出した。
やらなければヤラレル。
「見ろ!これが俺の職陣だぁ!!」
明日もヨロシク