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義賊~暁の林檎  作者: ふ~ん
17/59

仲間

こんばんは

 成る程!そういうことか。俺の顔で、光りは遮断されていたんだと知る。


 水色の水晶からは青白い光りが漏れだし、相手側の顔や座っている姿までもが写し出される。

 このシオン・マクロとかいう奴、雰囲気はアルみたいに見える。


 アルみたいとは、アルはとても社交辞令が得意だ。

 特に大得意なのが、女性に対する話の内容やテンポとか……とりあえず街中では、笑顔同時で話しているのをよく見かける。


「初めまして。送る先を間違ったようで本当にすまない。

 そして安心してほしい。本来の送る相手は、隣街へと行っていたみたいなのでもう着いている頃合いだ。」


 特にどうでも良い内容なのだが、俺には水晶から発せられて表示されたのは、椅子に座った天然パーマが頬まで垂れ下がる男性の映像を見てワクワクしっぱなしだ。

 そんな、コイツの話しとか耳も傾けてないが、映像の男が話す度に口や目・更には手振りが加わったが動きはとても珍しく見えた。


「そうそう!今、同じ魔道具で三者で連絡を取り合っている所なんだけど、ジャックの話を聞いている内にキミに少し興味を持ったんだ。

 なので、どうだい?

 今回の件、受けて貰えないかな?


 魔物の発生は著しく、ギルドの面々だけなら心もとないから我が王国の騎士団も手を貸してくれていてね。

 誰もが参加し、援助を求めているのさ。」


 俺に【興味・援助】の要請があったのだから返答はほぼ確定しようとしていた。

 なんの迷いも無く、受諾からの俺の要望として『ところで……』と今回の報酬の話を聞こうとしたとき!?

 突然コロが水晶に手を置いて、通話と映像を遮断した!


「ボス!これは一大事です。この一大事の意味、理解をしていますか?」


「魔物が多くって大変だ!皆集合って感じ?」


「違います。我等義賊の存亡をかけた戦いと成りうる事です。

 もし、我等が受けたとしましょう。ですが、旅先で誰かが負傷した場合はこのまま義賊を続けて行けるでしょうか?」


 やけにコロが真面目に話してくる姿を、俺は眺めている。

 どうしてそんなにも俺達の事を?……それとも俺か??そんな誰の心配をしているのかは定かてみは無いが


「この魔道具は進化していてね。

 手で遮断という方法では無く、水晶の玉を手で持ち上げる行為で相手から見れないし、内緒の話とかをできるようになっているんだよ。


 で!ソコなんだけど、そんなに少数精鋭ならばこちらから数人貸し出そうと考えたよ。

 なんせ今は人手が本当に必要だからね。

 私の読みでは、ギルド月影の光の取り締まり役のジャックを負かす実力があるのなら問題は無いと考えるのだが……違っていたかな?」


 全てが話し終えた所で、コロが水晶を上に持ち上げ阻止をした。

 だが、まだ相手からの話しは続く。


「報酬は、二回に分けて支払うよ。

 内容は、運賃と宿泊費用込みの前半二日間で百金貨。

 後半で続行か撤退でも、先の二百は取っといてくれて良いから。

 終わったら、残りの報酬で四百金貨出すよ。

 ……では、この街の青空が見える日を待ち望む竜砲火ギルド長のシオン・マクロから。」


 言い終わると水晶はプンッ!と何かが切れたように光りが無くなる。

 水晶は、海の深海の色へと変化しており、又コロの心の奥底もそんな色へと変化したようにも見られた。


「ボス……ボスは味わったことが有りますか?大丈夫な人を失う辛さを。

 私も知らなかった!ボスが、無邪気に暴れる姿がこうも微笑ましく誇らしいと何時も思っています。……そんなボスを失いたくない。」


「いや、俺はそんな簡単には……」


「ボスではありません!アリサさんが負傷の元で死ぬ事になったら!……ボスはボスのままで居られますか?」


 普段から、料理と掃除をこよなく愛しているコロはいつもは無口で話すことは『御飯できました・御飯何が良いです?・掃除終わりました』位しか話し合った事は無い。

 たまに、話し込んだと言えば楽しい話しか記憶に無いかもしれない。


 そんなコロが、涙を浮かべて話すんだもの


「う、うん。無理かな。

 先生が痛がる所、見たく無いや。」


 と言い、トボトボと無言のまま部屋に戻った。


……

「只今戻りました!コロ、今日の晩飯何ぃ?って、アリサさんとエリザちゃんどうしたの?」


 アリサとエリザは、一つのテーブルの周りに立ちつくし、一人座り伏しているコロを見下ろしていた。

 ようやく帰って来たアルを見て、チョイチョイと手招きして『私達じゃ、話出さないのよ』と交代してと言われる。


 とたん『どうした?』と落ち着いたアルが降臨する。


「……どうした?昔の事か??」

明日もヨロシク

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