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異世界は少しこの世界に似てる  作者: 世良雄介
カウントタウン編
9/9

旅への誘い(1)

俺たちはそれから あらゆることを語り合った。 俺が知ってる限りの日本社会での女性の扱われ方。世界での扱われ方。


少女は違う世界というものが理解できず、旅を続けた先に、日本もアメリカも存在するのだと思っているようだった。


それと同時に 俺もこの小さな村での女の子、また女性の扱われ方を知った。 学校にも行けず、結婚も自由に決められないという事も。





「へー シブは本当に自由な世界に生きているのね! 行ってみたいなあ.....私も.....」


少女は寂しそうにそう呟く。


自分の住む世界が自由な世界だとは考えた事もなかった。 学校に行って、親の言う事を聞いて....少なからず、親に反抗する前の俺は、自分以外の人間の自由を羨んだものだった。


「外の世界ってどんなだろ......」


メルは噛みしめるように言う。


俺を鳥かごの中から出したのは真だった。大事な友が俺を連れ出してくれた。 じゃあ 俺だってこいつを鳥かごから出してやれるのか....? 今日会ったこいつにそこまでしてやる義理なんて.....


でも、次に出た俺も言葉は後のことなど考えてもいなかった。


「じゃあ 一緒に旅に出てみるか?」


「え......?」


少女は一瞬かたまった。 それから 口を開いた時だった。


「何をやっている!街からの害虫め!」


小屋に扉を荒々しく開け、男たちが入ってきた。


「メル!お前には監視役を頼んだはずだぞ。 異種物同士 お似合いだからなあ」


男はメルを虫でも見るように見つめる。


「あ、あのう.....」


「さあ!お前はもう用は無い! この街から来た害虫の取り調べの時間だ!」


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