私
私、ミーティアは今、中級モンスターがよく出没するフィールドにいる。
本来であれば70レベル前後のハンターが数人で狩るような場所だが、私はいつも1人でここに来る。
一緒に狩ができる仲間なんていないぼっちだからな。
ぼっちでわるいか!
私のクラスは魔法剣士という特殊クラスだ。
剣士と比べると明らかに貧弱な耐久力。
魔法師と比べると明らかに劣る魔法殲滅力。
有利な点と言えば、遠近両方の攻撃が出来る事。
仲間になんてして貰えるわけもなく、なる気も起きなかった。
1人で戦うしかなかった。
1人でも戦えるくらい強くなるしかなかった。
来る日も来る日も戦い続け、気づいた時にはと私の周りに同レベル帯のハンターはいなかった。
いつしか私は効率厨と他のハンターから言われ、敬遠されるようになった。
まぁ、それはさておき、今日もよく狩れた。
レベルも上がったし、モンスターから出てきた素材も大量だ。
久しぶりにちょっと豪華な御飯を食べるのも良いかもしれない。
・・・?
突然、何か心の奥底が冷えるような違和感を感じた。
周りを見渡したが特におかしなモンスターがいるわけでもない。
大分日も傾いてるし、空気が寒くなってきたんだろうか。
街まで帰還用アイテムで帰るとするかな。
突如、私の全身から力がぬけた。
イッタイナニガオキタ!?
カシャンと音を立てて何かが落ちた。
私は必死にそれを確認する。
それは絆のネックレスというアイテムだった。
私が持ってるたった一つだけの絆の証。
私と兄様を繋ぐ、唯一の物。
それが今目の前で真っ黒に色を変えて砂のように崩れていく。
これがないと私は・・・私は!
怖い、兄様・・・助けて。
サブタイトルはとりあえず、仮です。