アホ本官と第三部隊長【無修正版】
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こんこんこん。
こんこんこん。
ドアをノックする音が聴こえる。
俺は無視する。
こんこんこん。
こんこ———
ガチャッ
「失礼します!隊長!」
「本当に失礼と思っている奴はノックの返事が返るまでドア開けねえぞ」
「すいません!本官はアホなので!」
こいつはアホ本官。
(名前は忘れたがまあいいだろう)
一応俺の秘書っぽい奴だ。
一日の始まりはこいつから昨日の報告を聴く所から始まる。
「報告であります!第一部隊が勝利、第二部隊が鹵獲物をこの第三部隊倉庫に持ってきたであります!」
「何を鹵獲してきたんだ?」
「催涙ガスであります!」
「は?催涙ガス?」
このアホ本官はなにを言ってるんだ?今どき催涙ガスなんて使うか?
いくらでも対策されてるんだぞ?
「ついでにこの催涙ガスを発射する一人乗り戦車も持ってきたであります!こう、ドカーンと」
「そんなもんどうするんだよ…」
「小隊長が『新しいおもちゃありがとよ〜』と改造して遊んでいたであります!
とても暇だ、とも言っていたであります!」
「あの機械いじりバカに何与えてるんだよ…また倉庫が圧迫するぞ…
あとついでに小隊長に新しい拳銃でも作らせておけ」
「分かりましたであります!それで本官はこの後どうすればいいでありますか?
隊長の命令なら敵陣に突っ込んでいく所存であります!」
「今は前線が拮抗してるからな…
よし、じゃあ爆弾括りつけて突っ込んでこい」
「分かりましたであります!
それでその...こちらの遺言状を持っておいて欲しいであります!
30分経って帰ってこなかったら開封して欲しいであります!
それではちょっと小隊長のところに行って来るであります!」
ガチャッ!!バタン!!
「...よし、コーヒーでも淹れてくるか」
* 25分後*
ガチャツ!!
「隊長!帰還したであります!」
「危ねっ
もう少しで開封するところだったぞ」
「すみません!隊長!反省しています!
あと敵の第5~10部隊を壊滅させて降伏宣言書を持ってきましたであります!
ついでに敵の白旗も持ってきたであります!」
「待って待って情報量が多い
何?敵が降伏?じゃあ終わりじゃん。
あとお前なんで爆弾括り付けて生きてんだよ?小隊長に聞いたぞ?
倉庫丸々1個分の火薬持っていったらしいな。どういう回復能力してんだよ....」
「なんか....大丈夫だったであります。」
「まあお前のアホさ加減と回復加減は今に限った話じゃないが...」
「それで本官はこの後どうすればいいでありますか!」
「じゃあなんだ、明日の起床時間まで寝てろ」
「わかりましたであります!それではお休みなさいであります!!」
ガチャッタン
「ふぅ..ようやく五月蠅い奴が居なくなった...
さて、コーヒーでも...」
こんこんこん
「入るよ~」
「うちの部隊には碌にノックの返事を待たない奴ばっかりなんだよ..」
「まあいいじゃん。言われてた拳銃と、はいこれ僕の所の工作兵くんのお菓子持ってきたよ」
「小隊長、お前の所の毒好き集団の物なんて食わせるなよ...」
「まあいいじゃん。いらなかったらあの本官ちゃんにでもあげなよ。多分毒効かないし」
「わぁ〜ったよじゃあ早速———」
『兵隊の皆さん、お疲れ様でした。消灯時間になります』
「もうこんな時間か。じゃ、続きは明日な」
「おっけ~じゃ、また明日ね~」
がちゃ、ばたん
「さて、寝るか」
*後日談*
「———そういえば、おいアホ本官」
「なんでありますか!隊長!」
「ほら、小隊長からもらった菓子やるよ」
「ありがとうであります!それではいただきますであります!」
もぐもぐ...
「不思議な味がしますでありますね..これはトリカブトでありましょうか....あっ!隠し味に彼岸花が入っているであります!
とても美味しいであります!隊長も食べれば良かったのにであります...もぐもぐ」
「...いや、俺はいいよ」
なんてもん渡すんだよあのバカ。
その毒で死なないこいつも大概だが。
連載版もありますのでそちらもよろしくお願いします




