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美学生 水咲華奈子Ⅱ -最後の映像-  作者: 茶山圭祐
第2話 最後の映像
2/4

事件編《後編》

        3


 学食は大入満員だった。間もなくテストも近いからか、学校に出てくる学生も多くなってきたようだ。特にレジの辺りは手間取る為か、学生がずらりと並んでごった返している。席はほとんど満席状態だった。

 しかし、神田川には何の影響もなかった。教員と学生の席は区別されていたからだ。教員用のテーブルは壁で仕切られていて、許可のない学生の立ち入りは禁じられていたので、ゆったりとしていた。

 神田川は水咲を教員用の席に通し、一緒に昼食をとることにした。苦痛とも言える話はまだ終わりではない。せっかくのカレーライスがまずくなることは必至だ。しかも、恐らく冷凍と思われる狐色のカツが乗っているから、今日は胸焼けしてしまうかもしれない。やはり、さっぱりした麺類にすべきだったか。

 神田川の方が先に席に着いた。彼は構わず先に食べることにした。

 それにしても、どうして私のところへ来たんだろう。印刷室に入るところを見られたわけでもないし。まさかカメラに指紋がついていたからか。いや、警察じゃないんだ。そこまでわかるはずがない。それになんだ、あいつの笑顔は。何であんなに楽しそうなんだ? 今の若者の心は理解不能だ。しかし、ただ1つ言えるのは、水咲という女はバカではないということだ。

 そんなことを考えていると、その水咲がやってきた。彼女はうどんとサラダ、そしてジャスミン茶をトレーに乗せてやってきた。

「人でいっぱいですね。特に麺類は女性に人気で」

「それしか食わないのか?」

「はい。これで十分です。安いし低カロリーだし。あっ、それおいしそうですね、カツカレー。ふくじん漬けは食べないんですか?」

「ああ、私はそれ嫌いだから」

 水咲は神田川の向かいに座った。

「でも、いいんですか? わたしだけここで食べても」

「君が話があるって言うから、しょうがないだろ」

「すいません、無理言っちゃって。ところで先生は、2時限目だけなんですか?」

 水咲はうどんを一口すする。

「そうだよ。私の講師室見たろ? 一応講師室はもらったんだけど、私は非常勤だから置いておく書類は何もないよ。だからこれを食べたら帰るつもり」

「じゃ、もう家に帰るんですか?」

「いいや。これから本学でも授業があるから」

「ああ、それは大変ですね」

「そう。大変だ。1時間のために、それも、やってもなんの意味もない授業のためにここまで来なきゃならないからね」

 神田川は水を一気に飲む。水を飲んでも、口の辛さは消えない。

「あんまり学生というのをよく思ってないんですね」

 ほう、私の言わんとすることが伝わったか。そのとおりだよ。という表情をしてみせた。

「何かの本で、大学はレジャーランド化してる、って書いてありました。みんなベンチで横になっているところに先生が現れて、聞きたくもない話を力説してるって」

「ああ、簡単に単位をやらない、卒業を難しくするって、大学審議会が決めたんだな。ほんと、そのとおりだよ。講義で教えたことが何一つ身についてないなら、大学を卒業したなんて言えないんだよ。学生はみんな、ただ単位が取れればそれでいいと思ってる。だからだめなんだ」

 神田川は思わず力を込めて力説した。力説している相手が学生なのでいい機会だ。

 彼は水咲を学生の代表とみなして説教を始めた。

「まったく、今の学生は人の話は聞かないわ、出席をとり終えればすぐに抜け出すわ、もっとひどいのは代返だ。一体お前らは大学に何しに来てる。遊びに来てるんじゃないんだ。高い授業料を払ってるんだから、もったいないと思わないのか。でも、そんなこといくら言っても思うわけないな。授業料は親が払ってるんだから」

「そうです。まったく同じことが、その本にも書いてありました。だから、授業料を学生自身が払えば、少しは話を聞くんじゃないかって。でも、その本の著者はおもしろいこと言ってました。大学は時間を売ってる会社だって」

「何だと?」

 神田川は水咲をにらみつけた。

「学生は大学から時間を買って、その買った時間で勉強したり遊んだりしてる。だから、夏休みとか学校に行かないときでも大学にお金を払ってるって。確かに、なるほどなぁって思いましたね」

「誰だ、そんなことを言うのは? 何て著者だ?」

「えーっと……、忘れました」

「何をバカなこと言ってんだそいつは。大学は、れっきとした学問を学ぶ所なんだ。それ以外にはない」

「ユニークな発想だと思うんですけど」

 2人の会話はここで途切れてしまった。そして、昼食をとることにしばらく集中する。

 神田川は皿についたカレーを綺麗にスプーンですくうと、最後の一口を口に放り込み食べ終わってしまった。水咲はまだ半分も残っている。

「先生早いです。わたしまだこんなに残ってる。喋りながらだから遅くなっちゃった」

「それで、肝心の話が終わってなかったね?」

「ごめんなさい。すぐにその話をすればよかったですね。どうして先生のところに言いに来たのか。やっぱり気になります?」

「どうしてだ?」

「確かに、さっき先生がおっしゃったように大学関係者以外の犯行とも考えられます。だけど、わたしはそうは思えないんです。理由があるんです。わたし、盗撮のテープをざっと見てみたんです。そしたら面白いことがわかりました。テープの最初から約45分間は今日のが映ってました。カメラには録画した日付と時間が表示されるから、それでわかりました。で、問題はその後です。45分以降」

 神田川はじっと水咲を見据えた。

「今日の分が終わると、パッて画面が替わって、今度は先週の今日の階段が映ってました。それで更に10分間早送りしたら、また画面が変わって、今度は先先週の今日の階段が映ってました。そして、さらにその先を見てみると、また画面が変わってそれが先先先週の今日……わかりますか? 何が言いたいのか」

「つまりなんだ。そのテープは録画専用にしていたってことか?」

「確かに録画専用ですけど、それが言いたいんじゃないんです」

「じゃ、テープの後ろには前に撮った画が残っているから、だんだん録画時間が短くなってるっていうことか?」

「うーん、違います」

 じゃ、何が言いたい! 

 その心の内を読まれたのか、水咲はゆっくりと答えた。

「録画日時です。毎週水曜日に撮影してるんですよ。しかも、録画を停止している時間は、大体2時限目が終わる辺りから昼休み辺りまでなんです。だから、もしかして盗撮犯は水曜日にしか学校に来ていない、ってことじゃないでしょうか。もっと言えば、水曜の2時限目だけなのかも」

 なるほど、理に合っている。現にそのとおりだ。しかし、この時点では幾らでも反論はできるが、とりあえず彼女の話を聞くことにした。

「そこで教務課の人に頼んで、水曜日の2時限目だけに授業がある人を調べてもらいました。学生はもちろん、先生も。そしたら、学生は48人、先生は5人でした」

 随分と手回しのいい女だ。これで容疑者は一気に、3千5百人から53人に絞られたことになる。

「なんだ、怪しい人間は53人もいるじゃないか」

「そうなんですけど、実はちょっと気になる場面があったんです。見てもらえますか?」

 水咲はテープを早送りさせた。目的の位置までくると再生ボタンを押す。

「テープが終わる10分前くらいにある映像なんですが、見て下さい」

 画面にはいつもの階段が映っていたが、次の瞬間、場面が切り替わった。いつもの階段ではなかった。外だった。しかもどうやら、建物の3階くらいの高さから外を撮っているらしい。画像はピンぼけし、カメラは必死になって焦点を定めようとしている。やがて、焦点が定まると、画面の中央に標的を合わせズームインを始める。標的は男子学生と腕を組んでキャンパス内を歩いている女学生だった。その女学生もやはりミニスカートを履いている。カメラは女学生の顔めがけてズームインする。その女学生は男と特に会話をしているわけでもないのに非常に嬉しそうな表情だった。

 やがて、ズームが止まると、しばらくその女学生の笑顔を追い続け、画面から消えた途端にまた場面が切り替わり、いつもの階段が映し出された。

 水咲は、腕を組んでいるカップルのシーンまで巻き戻すと一時停止をした。

「この映像は、どうやら1年前に撮ったものです。もともとこのテープは、盗撮の録画用にして重ね撮りをしてるんですが、この映像にはたまたま重なることはなかったみたいです。で、気になるこの映像なんですが、何か気付く点ありません?」

 綺麗に伸びた爪にライトブルーのマニキュアをつけた指で液晶画面を丸くなぞる。

 全てを知っている神田川は、ただただ首を傾げて知らない振りをするだけだった。

「これ、うちの大学じゃないんです。こんな建物見たことありません。この木も、この掲示板も。全然違う大学です。でも、53人の容疑者のうち、うちの大学以外の大学に行き来している人が1人だけいるんです」

 まだ犯人が確定したわけではないからか、水咲はその人物の名前を口にすることはなかった。

「なるほど。しかし、このカメラに収まってるその大学は、本当に私の大学なのかね?」

「わかりません。この大学まで行ってこの映像と照らし合わせてみないと。ただ……」

彼女はまだ何か言いたそうだ。

「……犯人がカメラを録画にして置き去りにしたのが、2時限目が始まって約10分後です。先週の映像と先先週の映像を参考にすると、どうやら犯人は2時限目が終わる10分前ぐらいにカメラに舞い戻ってきてるんです」

「なぜ舞い戻ってきたと分かるんだ?」

「舞い戻ってきた後は、人が階段を通ったときだけ録画してるからです。舞い戻ってきたんだから、テープを回しっぱなしにしなくてもいいですからね。必要なところだけ撮れば。そうすると、犯人がカメラのそばにいない時間は、90分授業のうち約60分くらいです。噂に聞きましたが、神田川先生はいつも60分ほどしか授業をやらないそうですね?」

 次の反論をする為、神田川は一口水を飲んだ。

「待て待て。そんな理由じゃだめだ。君は私が犯人だと決め付けているから、1つの答えしか生み出せてない。いいか、犯人は他の大学に行き来していてかつ、水曜2時限目の60分授業に出ている人間なんだよな? 確かに私も当てはまるが、私の授業を受けている学生はどうなんだ? 学生が他の大学に行き来しているなんて珍しくないんじゃないか? だとすると、私と同じ条件に当てはまることになる」

 機関銃のように一気にまくし立てた神田川だったが、水咲はそれをすかさず迎撃した。

「学生の容疑者48人の中に、先生の授業を受けている人は1人もいませんでしたよ」

 神田川は唇をぐっと結んだ。

「先生がおっしゃったその条件に当てはまるのは、神田川先生しかいないんです。そうなってくると、かなり怪しいですよね? わたしが先生のところに来た理由、わかっていただけましたか?」

 とりあえず何かを言わなければと思っていた神田川の口からは、やっとのことで言葉が出てきた。

「わ、わかったことはわかったが、でも、それはどうだかな。その48人は水曜の2時限目しか授業がない人間だろ? 毎日学校に来ている犯人が、水曜のその時間に撮るのを日課にしてたかもしれないじゃないか」

「毎日来てるなら、カメラを置き去りにしなきゃいけない時間帯をわざわざ選ばないと思うんですけど。自分がいない間にカメラにもしものことがあったらって考えたら、空き時間に撮ろうと思いませんか? おそらく犯人は、その時間にしか撮るチャンスがないから、仕方なくカメラを置き去りにしていったんです。わたしにはそう見えます」

 もう一度神田川は唇をきつく結んだ。そして、水咲の推論を覆す為にその唇が開くことはなかった。

「犯人は今までずーっとそうやって撮ってきたんでしょうね。授業中にカメラを置き去りにして。だけど、そのせいでカメラが発見されちゃって、バレちゃったら恥ずかしくて顔を上げられないんでしょうね」

 お返しとでも言わんばかりに皮肉な言葉を返された。神田川にとって、この皮肉は効果絶大だった。面と向かって水咲を見据えることができなかったからだ。

 彼はたまらず最後の切り札を出すしかなかった。

「証拠を見せてもらおうじゃないか。証拠もなしに勝手に犯人に仕立て上げられちゃ、かなわないな」

 神田川は身の危険を感じたので、さっさとこの女から離れたかった。だから、わざと荒々しくトレーをとって苛立ちさを演じて立ち上がった。そんな神田川とは対称的に、水咲は冷静につぶやいた。

「証拠はないんですけど、犯人は先生ですよね?」

 水咲はうどんをすすり上げた。彼女の食事はほとんど進んでいない。

「私はもう行かないといけないから、これで失礼するよ」

 神田川は彼女の問い掛けを無視してそのテーブルを離れる。そして別れ際、水咲の背中に向かって捨て台詞を吐いた。

「君は何も関係ないだろ。何でもないただの学生が、余計なことに首を突っ込むんじゃない。学生は大人しく勉強してりゃいい……」

「関係なくないですよ」

 神田川の語尾と水咲の言葉が重なった。それは、神田川の意見を押さえつけるようだった。

 彼女はゆっくりと振り向いてにっこり微笑んだ。

「わたしも、ビデオに撮られてましたから」

 その言葉が神田川に重くのしかかった。


        *


 神田川はさっさと食器を片付けた。また次に水咲と会ったときに気まずいからである。別に堂々としていればいいのだが、後ろめたい気持ちは消えなかった。本当はお茶でも一杯やりたいところを、それはやめてすぐに学食から出ることにした。

 講師室のある本館に向かって歩いている途中で、何人もの学生とすれ違う。辺りを見れば、草むらの上で寝っ転がっている者やベンチで楽しそうにお喋りをしている者で様々だった。

 それにしても、あんな女に私のカメラとテープを握られていては、取り返せる物も取り返せない。まずい、非常にまずい。カメラなんてどうでもいい。あのテープだけは大事な物なのだ。テープだけでも何とか取り戻したい。何か策を練らねばならない。

 彼は途中の自動販売機でお茶を買った。そこには屋根がついていて、幾つかの椅子も設けられている。学食から随分離れたので、そこで一服することにした。

 ほとんどの女子学生の服装は薄着だ。中には下着のような服を着ている者、短パンのジーンズやミニスカートで足をさらけ出している者、ビーチサンダルで学校に来ている者など、神田川にとっては理解しがたい下品なファッションである。これも流行りなのだろうか。流行りだと、どんなに下品な格好でもできてしまうから恐ろしい。自分1人では何もできないのに。これも日本人の特徴なのかもしれない。

 また何人かの女学生が通り過ぎる。その女学生全員が何の個性もない同じ格好をしていた。キャミソールに、素足でかかとの高いサンダル。いや、1人だけ、この暑いのに黒のストッキングを履いている者がいた。水咲だ。

「先生、ここにいたんですか?」

 それにしても本当にしつこい女だ。

「なんだ、何しに来た? もう話は終わったはずだ。私は犯人じゃない」

「いいえ、終わってないですよ、先生。さっき言ったじゃないですか。証拠を見せろって。だから持ってきました」

 肩に提げていたカメラをおろし、神田川の隣りに脚を組んで座り込む。座るとすぐに脚を組むのは、その姿勢が楽だからではなく、わざと長い脚を見せつける為ではないか、と思えてならなかった。

「実は証拠、今さっき学食で見つけたんです。先生が行っちゃった後」

 液晶画面を開くと再生ボタンを押した。

「もう1回ビデオ見てみたんです。最初っから見直したわけじゃないんですけどね。そしたら、しばらく画面見てたら変な物が。見てて下さい」

 誰もいない階段が映っている。映像にそれ以上の変化はない。すると、突然場面が切り替わった。どこか見覚えのある部屋が映る。と、それもほんの1秒ぐらいで終わってしまい、また無人の階段が映し出されていた。

「今のです。わかりました? もう一度、今度は止めてみます」

 その画面に切り替わった瞬間、彼女は動画を静止画に替えた。

「どうですか? 見覚えないですか、この部屋? わたし最初にこれ見たとき、すぐわかりませんでした。でも、よく見るとこれ、先生の講師室ですよね?」

 いつも見慣れた風景をビデオに撮ってみると違って見えるものだ。神田川も言われるまで自分の部屋だとわからなかった。

「先生どうです?」

 水咲は自信に満ちた笑みだった。

「なんで先生の部屋がこのテープに映ってるんですか? 見た感じだと、誤って録画ボタンを触っちゃった、って感じですが。先生の部屋が一瞬でも映るチャンスがあったってことは、このカメラは先生の物ということにならないですか?」

 自分の部屋が映っていることは事実だ。確かに、誤って録画していた、という経験は何回かある。まさか、運悪くまたやってしまったのか。

 神田川の表情は険しくなった。

「先生、どうなんですか?」

 水咲はしつこく食い下がる。神田川は肩を落とし、犯行を認めようとしたときだ。思わず閃いた。先ほど、水咲と講師室で話していたときのことを。

 神田川の表情は一変し、逆に胸を張って言い放った。

「君、いくらなんでもそれはちょっと汚いんじゃないか?」

 水咲の表情は変わらない。じっと神田川の話に耳を傾けていた。

「私をはめようとしただろ? さっき学食へ行こうとしたとき、なんで君はカメラを忘れたのか。あれはわざと忘れたんだな? 取りに戻ったときに、私の部屋を映したんだろ? それに、どうして日付を非表示にしてるんだ? 表示して見せなさい」

 彼女は神田川から目線を外して組んでいた脚を元に戻すと、申し訳なさそうに日付表示ボタンを押した。神田川の部屋で一時停止している静止画の右下に日時が表示された。日付は今日、時間はちょうど2時限目が終わった辺りだった。つまり、彼女がカメラを忘れて取りに戻った時間と一致する。

「バレちゃいました?」

「まったく、末恐ろしい学生だな。まさかそんなことを仕掛けるとは」

 水咲は小さくなっていた。

「推理ドラマの見過ぎだ。ほら、あれだ、『コロンボ』の見過ぎだよ。人をバカにするのもいい加減にしろ!」

 神田川は一気にお茶を飲み干す。そして、缶をごみ箱に放り投げてその場を去った。

 残された水咲は髪をかき上げていた。そして、膝の上に置いてあったカメラの電源を切る。しばらくカメラを見つめていた彼女はおもむろにテープを取り出す。テープは120分テープだった。テープはちょうど真ん中の60分を少し過ぎた辺りである。前半には今日の映像。後半は過去の残り映像が映っている。テープの背面は綺麗に剥がれなかったのだろう、タイトルラベルを剥がした跡がある。よく見ると、そのラベルにはかすかに文字が残っていた。タイトルの最後の文字は「己」という漢字が確認できる。しかも、それは漢字のつくりのようだ。

 再び脚を組んだ水咲はしばらくそれをにらみつけていたが、ゆっくりと目線を宙に移して何かを考えると、突然閃いたのか、慌ててテープをカメラに戻した。



 第2話 最後の映像~事件編《後編》【完】

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