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はすなうぐいす  作者: 晴雨
春【一】
7/62

風船

これは、休日の公園での話。


あるときブランコに乗っていたこととが、空を見上げて指さした。

何だろうかとよくよく見ると、小さな赤い風船が、ぽつりと空を漂っていた。

今日はどこかで、イベントでもあったのだろうか。


「風船って、一生懸命掴んでいても、ぱっと離しただけで行っちゃうんだよね。」


昔の記憶が蘇ったのか、ちょっと寂しげに体を揺らす。


「あんな高い所、青いだけで何にもないし、寂しいじゃんか。でも…」


「-?」


「あの場所からは、きっと眺めが良いんだろうなあ…。」


必死に繋ぎとめようと、どうしても離れていってしまうものがある。

もしかするとそれは、本人にもどうしようもない、生来の性質なのかもしれない。


いつかは独り 旅をする


それからぼくらは、風船が見えなくなるまで見送った。



ひとこと事項


・風船(季語:春)

風船を思い浮かべるとゴム風船が思い浮かぶ自分ですが、五色の紙風船もあるようで、そういえば小さい頃に遊んだな、と思い出すことがあります。時々空にぽつりとゴム風船が流れているのを見ると、また誰かが飛ばしてしまったんだな、と泣いている子供を想像して、少しセンチメンタルな気分になります。



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