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はすなうぐいす  作者: 晴雨
春【一】
6/62

横断歩道

これは、信号を待つ親子の話。


あるとき、横断歩道に差し掛かる小さな男の子と母親がいた。

歩く速さを考えて、慌てず次の青信号で渡るようだった。


ぴよぴよ、ぴよぴよ


信号から流れる音源を探す男の子。

すると母親は、四角い押しボタンの機械を指差して、


「あの巣の中にヒヨコさんがいてね、こっちだよ、ピヨピヨ、気を付けて渡ってね、ピヨピヨ、って教えてくれるんだよ。」


と言う。なるほど、押しボタン機を巣箱に喩えたのか。

信号が変わり、今度は反対側の歩道から、別の音が聞こえだす。


かっこう、かっこう


「あ!あっちにはカッコーがいる(*'▽')!」


「違う鳥さんが順番こに渡るところを教えてあげているんだね。優しいね。」


「うん!」


男の子は元気に笑う。

こととはそんな二人のやりとりに、


優しさや 電子巣箱の 鳥の声


と書き付けて、優しさを教える母の機転に感激していた。



ひとこと事項


・横断歩道の電子音(音響信号)

道の広さ(広い:カッコウ、狭い:ひよこ)や渡る方向(東西・南北)の違いによって、カッコウとピヨピヨとを使い分けていると知り、驚きました。可愛らしい音によって横断を助けてくれる、素敵な機械ですね。


・巣箱(季語:春)

鳥の生育を助けるために木々に取り付ける、箱状の人工の巣。電子とつくと違うかもしれませんが、巣箱自体は春の季語だそうです。





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