表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はすなうぐいす  作者: 晴雨
57/62

ふきのとう

これは、春を初めて感じた日の話。

まだ弱い日差しの中に、ふきのとうが生えているのを見つけた。


「これがふきのとうなんだねえ。」


若草の正体を知るや、よく知っていたねと褒められる。

偶然メディアで得ていた知識に感謝である。


緑色の葉を花が咲くるように広げたその姿は、厚い外套を脱ぐようで。

また、両手をいっぱいに広げて喜んでいるようで。

次の季節への始まりを予感させるものだった。


名前が分かればこちらのものさと、揚々隣で情報を検索することと。

するとこの植物が山菜の一種であることが分かる。


「食べると苦いんだってね。

  それが春らしい味だって言われているみたい。」


素揚げにしたり、味噌と和えたり。

端末の画面には、素材そのままの味を活かした調理方法が並ぶ。


苦いのかあ、と想像すると、途端に唾液が出てくる。

彼女と目が合えば、ごくりと小さく喉がストロークする。


「「買って帰ろうか!!」」


ふきのはなさく かえりみち


意見が一致した僕たちは、そのままスーパーに足を向けるのだった。




ひとこと事項


欵冬華ふきのはなさく

一年二十四節気を更に三等分した七十二候。大寒の初候に位置するのがこの「欵冬華ふきのはなさく」で、1月20日~24日頃をこう呼ぶそうです。雪を割り、美しい若葉色の顔を覗かせるふきのとうは、まさに春の到来を告げる伝令使ですね。


今年はふきみそがスーパーに並んでいるのを見て、思わず買ってしまいました。春の苦み、そんなことを言われたら食べて見たくなってしまいますよね。そんな春の風物詩の話でした。


今回もありがとうございました!






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ