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はすなうぐいす  作者: 晴雨
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秋の風便

これは、散歩をしていたときの話。

ふと良い香りがはなをくすぐって、そちらの方を見ると、住宅街が続いていた。


隣にいたこととも気付いていたようで、二人で少し立ち止まる。

澄んだ秋風に、すっきりと、でもとても強い甘い香りが広がっている。


「キンモクセイだっ(*''▽'')!」


探しにいこう!と意気揚々に、知らない小道に初めて踏み入る。

暫くすると、二区画くらい先に橙色の絨毯ができているのをみつけた。


桜、五月、紫陽花、楓に金木犀等々と、よく手入れのされた庭。

季節を皆で楽しみたいという、家主の心遣いが感じられるようだった。


香に響くたよりかな


各々の家の前が綺麗になれば、世界中が綺麗になる―。

そんな名言があったっけ。


こんな庭が街中にあればいいのに、と、うっとりするお隣さんに思い出す。


「また紅葉の頃に来ようね!」


お気に入りの場所を見つけた彼女は、ふにゃりと頬を緩めていた。





ひとこと事項


素敵なお庭をこつこつと作って下さっている家を見ると、素敵だなあと思います。

すべての人々に玄関を掃かせれば、といったゲーテさんに、私達一人一人が玄関前を掃除すれば、といったマザー・テレサさん。使役の関係は異なりますが、二人とも、そうすれば世界中が綺麗になると仰っているようですね。そんな風に、綺麗なお庭が増えていくといいなと思います。


金木犀(季語:秋(晩秋))

 この独特で随一な香りを外で感じると、秋になったなあ、と思わず足を止めてしまいます。それくらい素敵な香りですよね。でも振り向いてもキンモクセイが見えないくらい遠くから香ってくることもあります。そんなときは、どこからこんな良い匂いがするのか、追いかけたくなります。


風便

 風が運んでくる便りは、根も葉もないことであったり、とりとめない噂であったりしますが、火のない所に煙は立たないということで、そういった話が流される何かしらの意図があるのではないかと思ったりします。悪い噂程の速さではないですが、良い噂も風にのって、少しずつ音に聞くような評判となって広まっていくと良いですよね。



今回もありがとうございました!

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