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はすなうぐいす  作者: 晴雨
夏【二】
27/62

初蝉

これは、坂道を登っていたときの話。

雨が降りそうだったので、冷や冷やしながらバス停へと急ぐ。


傘を持ってはいたものの、疲れていたからか、なんとなくものぐさな気分で、それを出す前に目的地まで行きたくて、二人で無言で足を動かす。


すると隣の木々の間から、蝉の声が聞こえてきた。


ミーン、ミーン。


今年初めての蝉の声。

こととにそれを伝えれば、耳を澄ませて、私も初めてだと喜ぶ。


それから箋を取り出し、何か書きつけようとすると、そこにぼたり。


「ひゃっ、大粒だあ(*'▽';)」


こととが被弾報告をする。

目前の屋根へ飛び込めば、逃げ込むと同時に、ざああ、と音を立てて降り始めた。


不安になるほどの雨の強まり方。

気付けばもう蝉の声はしなかった。


初蝉や最初は独り雨の中


灰色の曇り空の下に、いや映える緑の木立。

バスを待つ間、雨音の中で、今の響きを思い出した。




ひとこと事項


初蝉(季語:夏)

詳しくは仲夏の季語だそうで、本当は昨日投稿したかった…!その年に初めて蝉の声を聞いたり、トンボが飛んでいるのを見ると、ああ夏だなって思います。蝉は夜でも泣いていますが、話によれば雨の中では羽が濡れて上手に鳴けないとのこと。急な雨に焦るのは人間だけではないようですね。


お目通し下さり、ありがとうございました。

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