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はすなうぐいす  作者: 晴雨
夏【二】
26/62

蝸牛

これは、傘をさして歩いていたときの話。

こととが道端で急に立ち止まって、地面をみつめはじめた。

そこには大きなカタツムリがいた。


「雨の日だから、元気だね。」


彼女の傘に遮られ、雨粒を受けなくなっても、角を出してゆっくり進む。

道路の上では踏まれてしまわないか、心配になるほどのスローペース。

殻が守ってくれるかといえば、水辺の貝に比べると随分脆そうだ。


「知ってる?カタツムリって綺麗好きなんだって!」


緑色の葉を食べれば緑色の、橙色の人参を食べれば橙色のフンをする。

それくらいの知識しかなかったので、ちょっと驚く。


どうやら殻の構造が表面に薄い水の膜を作るから、殻は汚れにくいのだとか。

殻はカタツムリを汚れから守り、そして体の保湿に役立つらしい。

彼女もネットで聞きかじった程度だそうだけれど、なるほど、彼らの殻の存在意義は、防御に徹するためだけというわけではなさそうだった。


雨道や 無理せずいこう 蝸牛


雨の道は雪道よりも滑りやすいこともあるからね。

そう教わったと、書きつけながら彼女は笑った。



ひとこと事項


・蝸牛(季語・夏)

マイマイという種族自体が、なんだかあだ名みたいで可愛らしいカタツムリ。でんでんむしという呼び名も、愛嬌がありますよね。彼らは私達よりスローペースにみえますが、彼らなりには必死だったりするのかもしれません。とはいえ、車の用語にハイドロプレーニング現象なんていう言葉もあるくらいですから、しっかり地に足をつけて気を付けたい季節ですね。


・雨道

雪道という言葉は一般的ですが、雨道という言葉は使用例がほとんどないようですので、造語的かもしれません。雨の道、でもよかったかもしれません。


お目通し下さり、ありがとうございました。








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