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はすなうぐいす  作者: 晴雨
夏【二】
24/62

ポップコーン

これは、おやつを食べたときの話。


こととがフライパンにポップコーンを作ってくれて、それを箸でつついて食べた。

唐揚げ用のシーズニングで味付けをした、オリジナルな味が中々いける。


と、二人で黙々とつまんでいると、二つの箸が重なった。


「…こんなに沢山あるのにね♪」


広いフライパンの中で、本当は個々の形は違うものの、誰もその差異に気を払わないその一粒を、同時に選んでしまった事実に、彼女は笑う。


ランダムにそれを選んだのだろうか。

お互いの箸の動きに気を遣って、偶然それに箸が伸びたのだろうか。

無意識的に、同じそれを好んだのだろうか。


理由は偶然で納得できるのだけれども、その偶然が、なんとも面白い。


「私達も最初、こういう偶然で出会ったんだろうね。」


こととはそんな風に言うと、一筆箋を取り出して、


箱釣りやどうしてそれを選んだの


と、楽しそうに書き付けていた。




過去を振り返ると、大事な偶然ってありますよね。偶然同じ場所にいた、偶然同じ所属になった。その偶然が重なったからこその思い出も沢山です。偶然って不思議です。


・箱釣り(季語:夏)

 金魚すくいやヨーヨーすくい等、水を張った四角い箱の中に景品を入れ、それを専用の器具で掬い取る遊びを箱釣りと呼ぶそうです。ポップコーンに例えてしまいましたが、夏の風物詩ですね。

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