表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はすなうぐいす  作者: 晴雨
夏【一】
15/62

命溢れる

これは、初夏の道を歩いていたときの話。


「ふぎゃっ(৹˃ᗝ˂৹)」


無数に舞うモンシロチョウを観察していたこととが、急に変な声を上げた。

よくみると、どうやらそれらは蛾だったらしい。


二人でネットを調べに調べて、その種類を探ってみる。

白い蛾、大量、木にとまる…何とか手がかりを追っていくと、やっとそれらしい記事に当たる。


検索中、記事の方でも正確な種名は不明というものも多く、皆難儀する中で情報提供をしてくれていることに気が付き、感謝の念が湧いた。


「蛾って、月の女神様なんて呼ばれているのもいるんだね♪」


そして、ちょっとした周辺知識もついてきて、彼女の蛾に対する意識も少し変わったようだった。

周囲には、無数の白い羽が舞い、地面には、既に動けなくなりつつも、懸命に飛ぼうとする個体や、既に蜘蛛の巣にかかって、その生涯を終えている個体もあった。


命溢れる初夏の森


きっと、成虫になるまでにも、もっともっと仲間がいたことだろう。

溢れるとは、みなぎるだけでなく、こぼれ落ちるという意味でもある。


傷ついた羽を必死に動かす一匹を見ながら、自分は世界中の人々の中で、どんな境遇にあるのだろうか、とふと考えてしまった。




・ひとこと事項

木々に群がっていた蛾をやっと調べると、おそらくですが、キアシドクガという種類だと思いました。ドクガと言っても、毒はないそうで、少し安心…。電子辞書に対する紙の辞書論でも触れられることがありますが、調べていく途中に得られる周辺知識もまた、蛾に対する理解を深める良い機会になりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ