決断
「貴方方に協力します!!」
これがスターの出した結論であった。天之御と会話し、その目を見つめ続ける内にスターの内心から天之御への、いや魔神族への憎しみは何処かへと行っていた。父の事を知ったのも大きく、それはこの結論を後押しするのに十分すぎる効力があった。
「構わないの、僕達は・・・」
「騙しているのかも知れない・・・ですか?その時はその時で」
スターを試す様な発言をする天之御だがスターは躊躇う事無く次の言葉を続ける。その言葉から気迫を感じたのか、天之御も他の配下もそれ以上何も言わなかった。少しの沈黙の後、口を開いた天之御は
「・・・分かった、その返答感謝するよ、スター」
と感謝と共に喜びを伝える。
「ありがとう・・・?あれ?」
天之御の感謝に謝礼で返すスター、だがその言葉に違和感を覚える。敬語調になっていなかったのだ。
「私のかけた妖術はその効力が無意味となった時解除されるんです。スターさんはもう敬語を使う必要は無いと言う事です。スターさんはあくまで客人、配下ではありませんから」
「そうなの・・・でも慣れ掛けていたのに変わるのも妙な話ね、まあ、そこはこの際どうでもいいか」
空弧が理由を説明するとスターは納得するが、何処か妙な感じもする。それだけあの口調に慣れていたのだろうか?女性的な口調もそのままになっていた。
「それでは、改めて歓迎するよ、スター」
天之御がそう告げるとスターは
「ええ、此れからも宜しく。でも魔神族の名前だとスターという名前は合わないかもしれないわね。だから私は貴方達に名前を合わせるわ」
と言い、スターという名前を自ら変える事を宣言する。
「名前を・・・合わせる?何と名乗る気なのですか?」
岬が当然の様に質問するとスターは
「星峰。これが私の新たな名前よ。まあ、あまり変わっていないかもしれないけどね」
突如の改名宣言、それはスター改め星峰にとって人族としての固定された価値観、思考からの決別の意味もあった。
「分かったよ。それじゃやり直そうか。改めて歓迎するよ、星峰」
「ええ、こちらこそ!!」
憎しみと蟠りを超え、手を取り合った星峰と天之御、これは一体世界の今後をどう占うのだろうか?




