表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/496

最悪の結末

一心不乱に魔神族と戦うコンスタリオ、だがそれはそうする事でしか迷いを振り切れない、いや、そうしなければ迷いで心が支配されてしまう今の状況を痛々しく表している物でもあった。それを見たモイスは


「シレット、行くぞ!!俺達も」

「でも・・・スターが・・・」


コンスタリオに続こうとするモイスに対しスターの身を案じるシレット、だがこの状況ではその感情は寧ろ足枷にしかならない。それを見抜いているコンスタリオは


「シレット!!ここで命を落としたら奪還のチャンスもスターの安全を確認することも出来なくなるのよ!!」


とシレットを叱責する。


「隊長・・・分かりました・・・」


完全には振り切れないものの、コンスタリオの発言を受けて戦いを再開し正面の魔神族を魔法で蹴散らしていくシレット。それを援護するモイス。彼等の決死の攻撃が終わると道が開け、そこに移動車が駆け寄ってくる。


「乗るわよ!!もう敵は居ない、今の内に!!」


コンスタリオの掛け声と共にモイスとシレットは移動車に乗り込み、その場に居た人族部隊は全てキャンルへ向けて移動する。その車内で


「・・・ありがとう、シレットを焚き付けてくれて・・・」


コンスタリオが不意にモイスにそう呟く。


「いえ、この状況がどういう事かって事位、俺でも分かります。」


自虐ともそうでないともとれる返答を返すモイス、その返答にコンスタリオは


「・・・そうね、私の・・・」


そう言いかけて言葉に詰まるコンスタリオ、その顔も暗く重い。モイスは気付いていた、先程シレットに向けて発した言葉は実際はシレットに向けている様で自分自身に向けていた言葉だという事を。


最悪の結末を迎えた人族部隊を乗せ、移動車はキャンルへと向かっていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ