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激突、スターと空弧

人族と魔神族の総力戦が始まったのと時を同じくしてスターと空弧も又、激しい激突を繰り広げていた。


「狐妖術、白き炎獄」


空弧がそう告げた瞬間にスターの足元から激しい炎が上がる。それを辛うじて躱したスターは右手に握りしめた剣を振り、その体を切り裂こうとするが四本の尻尾の内二本を束ねた空弧に受け止められてしまう。辛うじて毛を剃っただけに終わってしまうとスターは一度距離を取り、反撃に備える。


「攻め一点ではないと言う事ね・・・流石だわ」

「お前達に褒め言葉をかけられても嬉しくもなんともないな!!」


挑発とも皮肉とも称賛ともとれる、実にややこしい言葉を口にする空弧に対しスターはそれを振り切るように強気な発言を出す。


「あら・・・でも私達にも負けられない、戦う理由があるのよね!!」


先程とは口調を一転させ、強気な姿勢を見せる空弧、それを象徴するかのように


「狐妖術、水色の風刃」


と告げ、水色をした空気の刃を次々に飛ばしてくる。スターはそれを剣ではじき返し、冷静に空弧の動きを見る。だがその時のスターは気付かず、空弧は気付いていた。スターの持つ県の根元にある宝石の輝きが微かに増していたことを。


「あの輝きは・・・もしかして?だとしたら・・・」


気付いた空弧は何かを考える。その隙を突いてスターは空弧に切りかかり、その右腕に傷を負わせる。


「・・・つっ・・・」


切られた部分を左手でかばいながら反動を後ずさりで中和する空弧、その隙を突いてスターは更なる追撃をかけようとするが


「狐妖術、赤色の魔眼!!」


という声と共に空弧の目から放たれた赤い光を受けその反動で飛ばされてしまうが受け身を取り、ダメージを軽減する。

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