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解放の歓喜

勝利宣言がされて間もなく、タウン入り口に居たスターの元にモイス達他の部隊が駆け寄ってくる。


「タウン内の状況はどうなっているの?」


スターの元に駆け寄ってきたコンスタリオが確認する。


「後退する魔神族が出てくるかもしれないと考え、ここから動きはしませんでしたがここを通って行った魔神族の兵士は確認出来ません」


そうスターは告げる。実際、その周辺の空気はついさっきまで戦闘中だった事が信じられない程静かで穏やかさすら感じられた。そこに人影が現れ、スター達に駆け寄ってくる。


「皆様、この度は作戦への協力、心の奥から感謝します」


その人影はタウン駐留兵士の様だ。更に奥からその兵士の同僚と思われる兵士が次々と登場し一斉に敬礼する。


「既に残存している魔神族はおらず、民間人の安全も確保しています」


兵士たちがそう告げるとコンスタリオは


「分かりました。では私達はこれで」


と返礼しその場から立ち去ろうとする。


「ええ~せっかくだからタウンの名産品とか見ていきたいのに~」

「解放したばかりでそんなものある訳ないでしょ。したいなら今度にしなさい」

「まあ、それもそうですけど・・・」


シレットが少し不服そうな顔をするとコンスタリオはそれを諭すように話し、ともに移動車へと乗り込んで帰路に就く。だが今のやり取りの中でスターは何か引っかかりや違和感を微かにではあるが感じていた。


城に戻るとスター達を大勢の人々が出迎えてくれた。その光景はまるでパレードの様である。


「今日はやけに出迎えが派手だな」

「ここにはボーデン・タウンから出稼ぎに来てる人たちもいるからね、その人達が率先して派手にしているのかも」


モイスの呟きに反応するシレット、それに対し


「そうか・・・なら他の制圧下にあるタウンの開放も頑張らないとな!!}


と気合を入れ、周囲を鼓舞することでモイスも答える。

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