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ボーデン・タウンの戦い(後編)

「又例の大型兵士か・・・こうも次々に出て来るとなると、専用の養成施設でも存在しているの?」

「その可能性が高い。そうでなければこの状況で出撃させたりはしないだろう。或いは指揮官が余程無能でなければ」


兵士長の警告を聞いたコンスタリオが疑問を口にするとスターは毒気交じりの返答をする。だがそれにはコンスタリオも無言で首を縦に振り、同時に背後から迫っていた兵士を回し蹴りで返り討ちにする。


「続けて二体目の出撃を!!」


魔神族の隊長はそう叫ぶがその言葉と同時にタウンの彼方此方で爆発音が起きる。


「な、何が起こった!?」

「タウン内各所で爆発!!兵士の出撃口が全て塞がれ・・・いえ、兵士が爆発に巻き込まれて全滅しています!!」

「な、何だと!?」


余りにも想定外の事態だったのか、その場にいた全員が狼狽えを見せる。その直後に扉が開き


「動くな!!」


と言う声と共に入ってきた人族の兵士が魔神族に銃を向け、魔法詠唱の構えを見せる。


「な・・・くっ、こうなれば・・・」

「サイレント・バインド!!」


その場にいた魔神族が抵抗の構えを見せようとしたのを察したのか、人族の一人がそう叫び、魔法の糸でその場にいた魔人族を拘束する。


「・・・・・・・・・・」


拘束された状態で口を動かしながらじたばたする魔神族、だがその口からは何も出てこない。


「この糸は口も黙らせるの。少し静かにしていてね」


人族の兵士はそう言うと司令室の機器を操作し、兵士長に通信を入れる。通信を受けた兵士長は直ぐ様無線を手に取り


「諸君!!タウンの現地部隊がタウンの奪回に成功した!!後は現存する戦力をこの場から遠ざければいい。だが大型兵士がタウンの司令室に向かっている以上、時間はかけられない。素早く殲滅せよ!!」


と戦場の兵士に通達する。その通達を受けたコンスタリオは


「聞こえた?スター」

「ああ、大型兵士が司令室に向かっているという事も。だがそうだとするとタウンにも・・・」

「ここは私が抑えるわ。だからあなたは行って!!貴方は唯一単独での交戦経験がある。大型兵士を抑えて」


と兵士を格闘術でなぎ倒しながらスターに伝え、それを聞いたスターは


「了解」


と言ってその場をコンスタリオに任せ、自身はタウン内へと走っていく。その甲斐あったのかタウン内の入り口近くで大型兵士を発見する事に成功し


「メテオ・ブレード」


と言って飛び上がった後に剣を振り下ろし、そのまま勢いを増しつつ兵士に突撃して兵士の首元に突き刺す。突き刺さった兵士はその場にすぐさま崩れ落ちる。


「これで敵戦力の大部分は削いだ筈・・・」


スターがそう呟いたのを見計らったかのように通信が入り


「敵戦力の殲滅に成功!!此方の勝利よ」


と言うコンスタリオからの伝言を受けてスターも僅かに笑みを浮かべる。

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