3/6
3
しかし苦学生の俺はこのアパートをでるこたーできねー!!
「うふふ」
「あ、どうも」
元魔女王さんだったかな。
「あらーん」
黒い帽子にマント、惑うことなく黒魔女さんか。
「彼はわたくしが先に目をつけたのよドビュエ」
「なーによアイスナンナ~ボウヤはア・タ・シのよ~」
「あなたはわたくしがいいですよね?」
「ボウヤは悪いお姉さんがいいわよね?」
「え!?」
せめぎあう白黒のコントラスト。タイプの違う美女に迫られる。こんなこと生まれてこのかた体験したことはなかった。
これはきっと巧妙な孔明の光明たるワナだ。
俺はだまされねえ!!家内に撤退だ。