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半身  作者: くう
7/10

○7


ここは異世界で、もう元の世界には帰れないのだとあの子は言った。


そうなの、と言ってわたしは納得した。道理でどこを探しても見つからなかったわけだ。あの子は既にあの世界にはいなかったのだから。


わたしとあの子を引き離したこの世界の人々に対して怒りは感じるけれど、もう過ぎたこと。今はまた二人でいられるのだから、他のことはどうでもいい。

 

抱き合った温もりと、もう二度と離れたくないと誓い合った。




次の日から、またわたしたちは理奈と怜奈に戻った。

 

周囲の人は混乱している。あの子が家族をこの世界に呼び込もうとしていたことは知っていたみたいけれど、双子とまでは聞いていなかったらしい。


それにわたしがいなかった間、あの子は「リナ・レナ」と名乗って理奈にも怜奈にもならなかったというから。理奈と怜奈を演じるわたしたちを見て、わたしとあの子がどっちなのか見分けられなくて苦しそうにしている。入れ替わりに気付く人も当然ながらいない。



――ところで。聖女の役目とは日に一度、一年間聖宮の水晶に力を注ぐことらしい。そうしたら次は三百年の間力が続いて、天災が起こらなくなるのだとか。


半信半疑でわたしもその水晶に手を触れてみた。途端に透明の水晶玉が虹色に輝いてびっくりする。どうやらこれで一回分の力を込められたらしい。


聖女にしかできないとされているそれをわたしができたのはわたしたちが双子だからなのか、それとも異世界から来た乙女ならば誰でも同じなのか。きっと後者なのではないかとわたしもあの子も思っている。




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