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未定  作者: 庵月 槐
1/1

未定

暑い。


そして、悩みの種がひとつ。

なぜ、私は麦茶を凍らせて持ってきてしまったのか。

喉が乾いて仕方がない。


汗で化粧が崩れるのは悩まないのかって?化粧をつけない私には関係ないのさ。DQNざまぁってね。


そんなひっきーな私が日傘を持っている訳もなく、強烈な日差しのなかを大学まで歩いていた。


(車で送ってもらえばよかったかなぁ…。でも、やっぱ母さんに迷惑かけたくない。)


最寄りの駅が人身事故で電車が来ないので、大学まで歩いて行かなければならなかった。

徒歩1時間。

東京のど真ん中。こんな都会のまん中で倒れたら絶対まわりに迷惑をかけてしまう



ひっきーの私は普通こんなことはしない。大学生の私は、普段の授業なら、こういう日は絶対家で寝てる。


でも、今日はこんな私を動かす大きな理由があった。


でも、正直今はそれどころじゃない。

大学までたどり着けるか不安だ。

アスファルトの照り返しがつらい。


「お姉ちゃん、頑張って!」


ふと、天使のような可愛い声が聞こえた。

「お姉ちゃんの妄想力は世界一なの!だから駅まで行けるよ!」


あぁ、なんて私好みの萌えヴォイス.....

ふわふわと目の前に浮かんでいる天使のような女の子。

フリルに覆われた白いドレスに身を包み、その奥では碧眼が光っている。

人間のものとは明らかに違う、幻想的な銀髪は太陽の光を受けて七色に輝いている。

顔立ちは人形のように美しく、口元にはバラが秘かに咲いているようであった。

まさしく、至高の少女。


私みたいな、髪型も地味で顔もよくない、身長も平均だしなんの特徴もない。

おまけに、黒縁のメガネなんて。

メガネは、まぁ、親が選んだのだから嫌だとは言えなかったけど.....


そんな私のまえで、彼女は満面の笑顔を咲き誇らせていた。


「フィリア、ありがとうね。」

わたしは彼女を抱きしめた。

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