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罰ゲームと花火大会

作者: 清風 緑

女装ネタがあるんで、そういうのが駄目な人はバックバック!

全国の男子高校生に聞きたい。

「良かったら、一緒に・・・花火見ない?」


花火大会に行ってるときに、男であるにもかかわらず、男にナンパされた時ってどうしたらいいか、速やかに教えてほしい。


事の発端は3時間ほど前にさかのぼる。俺は花火大会に行く前に、友人の家で遊んでいた。

友人の家には、俺を含め4人の男ども(正直むさくるしい)がいた。


そこで誰が言いだしたのか知らないが、あるゲームを提案してきた。

内容は、誰か1人が女装して花火大会に行く。そこで、他のメンバーが女装してるやつを見つけられたら、他のメンバーの勝ち。見つけられなかったら女装したやつの勝ち。

ただし、女装するやつに女装させたら手を抜くか逃げる可能性があるので、1人は監視者とし、責任をもって、女装させる。


これを楽しそうと思って承認したのが間違いだった・・・!


女装するやつはくじ引きで決める。

はい、俺が当たりましたとも。ええ。


てなわけで、他の3人のうち、2人は俺を見つける係、1人は俺を監視係になったのであった・・・。


そして、俺を女装させる係がまた悪かった・・・・!

「浴衣も着せたし、メイクもしたし、ウィッグも完璧。逃走対策の写真も撮ったし。これでいつでも逃げたらバラまけるな」

「嫌な顔で笑うなお前は」

「似合ってるぞ☆」

「ぶっ殺すぞ」

「にしても・・・・俺が言うのもなんだが・・・女装って分からないな。お前顔が結構中性的だからな・・・。勝てるんじゃね?鏡見るか?」

「見たくもねえよ」

正直、少し興味はあったが、女装したという真実を見たくなくて断った。


そして、花火大会に繰り出したわけだが・・・・。

「いいじゃん、一緒にみようよ!」

ナンパが多い・・・・!!

何故だ!そんなに俺は男らしさがないのか!?

いっそのこと俺が男だとばらしてしまいたい気持ちに駆られるがそうもいかない。

もしここで、俺が女装してるとばれてみろ。変態として見られるし、何より知り合いがいる可能性だってある。

なるべく顔を伏せて歩いていたというのに・・・よりによってこんな奴に目をつけられるとは。


監視役はどこだ・・・!この状況なら流石に助けてくれるだろう。

周囲を見渡すと、カメラを構えた監視役が満面の笑みで親指を突き立てていた。


殺意が湧く。


「しっ・・・失礼します!」

できるだけ裏声で顔を伏せ、その場を走って離れた。


そんなことを繰り返しているうちにかなり人気の少ないところに辿り着いた。

なれない女物の浴衣(慣れたくない)と下駄で走ったせいか足が痛くてその場にしゃがみ込んでしまう。


「あの・・・大丈夫?」

頭上から声が聞こえた。またナンパか・・・?だとしたら最悪だ。もう走れない。

横に人が座る気配がした。ふと横を見ると・・・。

「っ!?」

「あの、足、大丈夫ですか?」

見知った顔。つい先ほどまで一緒にいた、友人だった。俺だと気付いていない・・・!?


「えと・・・だ・・大丈夫・・・です」

ここまで来ると、ゲームに勝ちたい気持ちが勝って、女のふりをしてしまう。

「ここ、穴場なんだよなー。地元の人?」

お前と幼稚園から高校まで一緒だったぞ。なんて言えるわけがない。とりあえず曖昧に笑う。

困った。こいつは俺を完全に女だと思い込んでる。


どうにか逃げ出す方法を考えてるうちに空が明るくなった。花火だ。


「おお、綺麗だねー!」

「そ・・・そうです・・ね」

不審な動きはできない。俺の気持ちも露知らず、友人は花火を見ながら話し出す。

「ね、彼氏とかいるの?」

いてたまるか。


「いえ・・・・」

「じゃあさ・・・」

急に真面目な顔をして、友人は俺をまっすぐ見た。やばい、まじまじと見られるとばれる・・・!



「俺と・・・・付き合わない?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

思わず友人の顔をまじまじと見てしまった。




「俺・・・・・あなたに一目惚れしました!付き合って下さい!」


全国の女装が趣味の男子高校生に聞きたい。

女装中に、友人の男に告白されたらどうしたらいいか、速やかに教えてほしい。


なんかオール明けのノリと勢いだけで構成されてます。

色々とやっちまった感が凄いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の心の中のツッコミが的確すぎてワロタww とりあえず、告白OKしちゃえばいいと思いますb(キリッ
[良い点] テンポのいいギャグで、思わず笑ってしまいました。楽しいお話でした。 [気になる点] ストーリーの展開がベタすぎるので、何か一つでもオリジナリティを入れるといいかもしれません。
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