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なのに学校内のどのパソコンも引っかからないという。
という事は先生が普段監視していない場所で繋がってるってことだろう。
この学校じゃ生徒が一般的に使うパソコンと、先生が使うパソコンは別のネットワークに繋がっている。
先生が主に監視しているのは生徒用だからそれ以外だと分からないのかもしれない。
だけどやっぱり、今は待つしかなさそうだな。
「てか、なんで学校中のパソコンのIPを調べてんだ、仲村は?」
「……簡単に言うと先生の目を盗んでやりたいほうだいするために」
「そんなことしないもん」
「「うわぁ!」」
びっくりしたじゃねぇか!突然現れるな!
「授業中に予習していると先生に怒られるからカモフラージュだもん」
「わかったわかった」
いつの間にか猫もいなくなっていた。
というか足音もなく近づくなよ、こいつが猫みたいなやつだな。
「とりあえず話を戻すと、この学園内のPCのアドレスには引っかからなかったんだよな。監視とかしてんのか?」
「一応、仲村特製ソフトで学園のネットワークを監視してそのⅠPが出てきたら分かるようにはしてる」
「ふ~ん。じゃあそれまでやることなしなんだな」
「そういうことだ」
「それじゃ、晩飯まで狩りしようぜ!」
「お、いいな。ということで仲村、ちょっとやってくるぜ」
「あ、ちょっと待って」
そういってごそごそと自分のかばんを漁る仲村。
中から取り出したのは……俺たちが持っているのと同じだった。
「私もまぜてくれない?」
結局晩飯まで3人で狩りをしていたのだった。
ていうか仲村メチャクチャ強いな!?
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それぞれが各々の放課後を満喫している中、その男は一人パソコンに向かっていた。
一心不乱にキーボードを打っている。
彼の正面のディスプレイには何やら意味のありそうな、しかし素人では読むことすらできない英語の羅列があった。
程なくすると英語の羅列が並んでいたディスプレイにはひとつのアイコンが現れる。
アイコンは紫色の髑髏が毒々しい絵だった。
そのアイコンをしたソフトはパソコンに挿されているUSBメモリでディレクトリに吸い取られ、画面中央に正常に書き込みが完了したことを知らせるメッセージが表示される。
それを一瞥した男は、強引にUSBメモリを引き抜くとズボンのポケットにねじ込み部屋を後にするのだった。
廊下を歩く彼の後ろには二人の少年と一人の少女がやかましく騒いでいる声が響いていた。




