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ラブコメってどんな風に書けばいいんですかね?
とりあえず手探りでやっていってます
そのまま立ち尽くしていると、見かねた結弦が人を掻き分け助けに来てくれた。
そして私を慰めながら一緒にご飯を食べたのだ。
…今考えても少しドキドキする出来事だった、私にとって。
と、私が物思いに耽っていると、ポンッと私の頭の上に何かがのっかった。
顔を上げてみると結弦の手だった。
「じゃ、ちょっとパン買ってくるわ。仲村はこの辺にいてくれ」
「あっ…」
私が呼び止めるよりも早く結弦は人ごみの中に消えてしまった。
なんだか喧騒が急に大きくなった気がした。
やっぱり結弦がいないと心細いな…。
結弦が帰ってくるまで柱にもたれながらずっと地面を見つめていた。
//--------------結弦-----------------------------------------
「ふぅ…」
やっとあの人の波から抜け出ることができた。
今俺の両手に下げている袋には焼きそばパンにカレーパン、アンパンにジャムパンそれにおにぎりが3つほどとコーヒー牛乳が1本ずつ入っている。
人波に飛び込んでから仲村に何がいいか聞くのを忘れたことに気づいたけど、戻ったらパンが全部売り切れそうな勢いだったから、いつも仲村が買っているアンパンとジャムパンを買っておいた。
元いた場所に戻ってきたのは良いけど仲村が見当たらない。
少し探すと、近くの柱に背をもたれているのを見つける。
「悪い。何がいいのか聞くのを忘れてた」
「ううん、いいよ何でも」
「そうか。とりあえずいつものアンパンとジャムパンを買っておいた」
「ありがとう」
頬を赤らめながら俯き気味にお礼を言う仲村。
…やっぱりこいつは可愛い、うん。
「それで、どこで食べるの?」
「俺の部屋」
「へっ?」
聞き返される。
「食べるついでに追跡結果を見てくれないか?」
「あっ、忘れてた。それじゃ今から、行く?」
「おう」
ということで二人で俺の部屋に向かうことに。
「それじゃまた借りるね」
「おう」
そう言ってパンをかじりながら仲村がディスプレイに向かう。
俺はベッドに座りながらのんびりと、その光景を眺めていた。
「詳しい結果が出たよ」
ディスプレイを見ながらそう言ってきた。
俺もそのディスプレイを見るためにそばに行く。
「どうだったんだ?」
「やっぱり見つからなかったのはパソコンがネットワークから切り離されたからみたい」
そう言ってディスプレイを仲村は指差した。