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「それで?そのキーロガーもどきはできた訳?」
「一応な。だけどそれがどこで動いてんのか自分で分からなくなって今あせってたとこだ。とりあえず見つかったけどな」
「惜しいわね。竜崎が見つからなかったら授業中に探しだして先生に指摘しようかと思ってたのに」
「冗談だよな?」
引きつった笑顔で聞いてくる竜崎。
だから私は満面の笑顔で言ってやった。
「本気よ♪」
「危なかった~…」
本気で安堵してるし。
まあ、良いけど。
「それじゃあもう帰るの?」
「まあ、もどきはもうできたしな。そろそろ帰る」
「ちょうど良かった♪」
「へっ?」
竜崎がぽかんとした顔で私のほうを見る。
「手伝いなさい」
「何を?」
「ケーブルを挿す作業」
「なんで?」
「暇なんでしょ?」
「まあ、一応」
「なら良いじゃない」
「え~~~」
不服らしい。
物凄く嫌な顔そうな顔をしている。
ということで、
「手伝いなさい」
「あ、あの。満面の笑みはいいのですが、その握り締めた右手こぶしは何でしょう」
「断ったらどうなるか分かってるんでしょうね?という意思表示」
「分かりました。喜んで手伝わせてもらいます」
どうやら私の満面の笑みに手伝う気になったらしい。
まだ若干渋ってる竜崎の首根っこを掴んで、半分強引に拉致して手伝わせる私だった。
なんとなく用語解説です
たぶん次か次の次の話で出てくるのでその予習とでも思っててください
[IPアドレス]
コンピュータのネットワーク上での住所に相当するものです
ホームページの閲覧、ダウンロードやファイルの受け渡し、メールの送受信などネットワークを通るものならこのIPアドレスが必ず必要になります
[Macアドレス]
物理アドレスとも言われます
LANカードなどの機器に付けられていています
IPアドレスと同じでネットワーク通信では必要になります