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25話 初志の道を③
やってきた、占拠地近く。
見た目には普通の住宅街と変わらないのに、ただただ人の気配が無くて静か。
その複合が、不気味さを増長させている。
地図上では制圧されてるとされている場所に立ち入ってみても、やっぱり静寂。
と思った直後だった。
遠く、小さくも強い光。
それが、真っ直ぐこっちへと向かってくる。
辛うじて避ける。が、すぐ近くを通り過ぎる。
その先の建物に着弾し、その表面を瓦礫として散らす。
これが話には聞いてた魔力兵器か。遠いのにかなり正確、しかも威力もある。
当たったりしたら、ひとたまりもないだろう。
でも丁度いい。長く走る光は目立つなんてもんじゃない。
幸い最高速度で移動し続ければ、外れる程度の精度。
これならむしろ、存在のアピールに使える。
そんな無機質な場所だから、誰かの接近にはすぐに気づいた。
不意打ちのつもりだろうか、背後から接近の気配。
咄嗟に創り出し反転しながら振った剣は、高い衝突音を響かせた。




