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17話 天秤を揺るがす①
2日後の外出。
今回も魔石の補充はしっかりと。いつものように、現出の輪で鎧を作り出し、纏う。
前回の事があったから、『天啓』の思惑の介入を最大限に警戒する。
…と意気込んだはいいものの。
追手はあれど、多くて2チームの追走、だけ。前回のような待ち伏せにも当たらない。
まずまともに捉えられはしないし、簡単に振り切れる。
『天啓』の意図が分からない。けど、考えても仕方ない。
英傑の動きが緩いならそれはそれで、当初の目的、脅威と知らしめる為の爪痕を街に残して回る。
そうして北東地区を粗方周りきって、切り上げようとしたタイミングだった。
背後から不意の魔術的な射撃音。咄嗟に当て勘で飛びのくが、無機質な光が鎧をかすめる。
振り向きそこに居たのは、鈍い銀色の仮面に茶フード、鈍色仮面の一員だった。




