15話 その反動は①
戻ってきた『路地裏』の外通路で鎧を解く。
戦闘はほどほどに切り上げて撤退してきた。
さっきまで見てた光景、あの行いを自分がやったのが信じれなかった。
確かに脅威として印象的に、もっと過激に。そう思ったのは自分。
でもその後。傷害を伴う対人と、都市機能に被害を与える規模の破壊。あくまでシントの為、と意識して避けていたライン。
それを超えた、という事への実感の無さ。いや、否定したいだけか。
…いや、そうだ。あの黒い魔石の影響、そういう可能性だってある。
だとしても、黒い魔石は不可欠な戦力源。使わないという選択肢は取れない。
それに初志を思い出せ。歴史上に名を遺す。それが最重要。
…例えそれが大罪人だとしても?
けど実際、アスレィ伝記でも怪盗ジクスとか山賊兄弟のスルタンのシタタンとか、「敵」として有名なのだっている。
だとしても……。
…元々、僕とラディはミツキの襲撃…元を辿れば『天啓』から逃れる為に路地裏に来た。
その『天啓』にミツキが見放され、僕の側についた時点で、外出する上での問題は無くなった。
テムスさん達にも、『赤霧の鎧』としての時を除くと、長く会っていない。冒険団遠征の戻りの時に『路地裏』の来たから、あっちからすれば送り出してから音信不通状態。せめて連絡の付けておきたさはずっとある。
けど、次の外出が怖い。これまでの破壊の跡を見るのも、今回の事がどう報道されてるのか見るのも。
…それでも、今更引き返す事はできない。




