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11話 送りつけられる具体的な挑戦状①
それっきり『天啓』とやらの干渉は無いまま、日が経って。
『赤霧の鎧』としての活動の時間。
「舞台の用意」と言っていたのはどういう事なのか。
具体的な内容を聞いたからといって行動を変える気はないけども、聞いてしまった以上は忘れる訳にもいかない話。
それに、わざわざ必要のない接触をしてきた上で、今の所特に変わった事は起きてはいない。
こんな余計な事を考えながらでも、追手を捌けるほどに。
追ってきてるのは2人組。
手前の鞭使いは、武器の扱いは確かに上手い。
しかし地上戦同士を想定したものだろう、魔力により射程を延長された鞭の鋭い一撃は、飛行の軽い軌道変更で簡単に虚無を打つ。
そして鞭使いの活躍が前提なんだろう、一定の距離を開けて後方にいるもう一人、弓使いはロクに動けずにいる。
最初こそ追走しながらも撃ってきたけど、今はもう追走だけに徹底している。
最早違和感ですらある攻め手のゆるさ。
だけどその狙いは、振り返っての斬撃から進路に向き直った時に、そこにあった。
10か20か、咄嗟に数を把握するには難しい人数。
半円状に広がって待ち受けていたそれは、『天啓』の意図を把握するには十分だった。




