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愛の花  作者:
隼人と魔法
8/18

岩崎の師匠

それから1時間ほど色々な魔法を試した。

「いやぁ隼人くん結構素質あるよぉ」

「まじか」

「魔法使いなるぅ?」

「いや、怖いからヤダ」

「あ、もうこんな時間じゃん。隼人くんご飯食べよぉ」

「お前が作ってくれるのか?」

「うん♪もちろん♪」

「ありがとう」

「何がいいとかある?お米は炊いてあるよ〜」

「親子丼とか」

「親子ねーおっけー」

「何か手伝うか?」

「うーん、特に無いんだけど、隼人くんと料理したいなぁ」

「皿洗いとか」

「いやぁ、一緒に料理したい!」

「えぇ…親子丼って特別手間かかるとこもないし…」

「あっ!隼人くん卵割って!」

「雑に決めたなぁ…笑」

「隼人くんがちょっと笑った!可愛い!」

「うるせぇ、キッチン行こうぜ」

そう言い岩崎の体を押す。それに岩崎が「はーい」と返事し、キッチンへ向かい、岩崎が材料や器具をパパっと用意し料理をし始める。

「誰かと料理するの初めてだな…」

「奇遇だね、僕もだよ。隼人くんが初めて♡。なんちゃって」

「気持ちわりぃ」

「酷い!」

「でも、楽しいな。誰かと料理するのって楽しいんだな」

「そうだねぇ」

しばらくして料理が完成し、机に運び

「いただきます」

とい言い食べ始める。

「美味しいねぇ隼人くん」

「そうだな」

「隼人くんの好きな食べ物って何?」

「特定の物はないけど、甘い物が好き」

「えー何それ可愛い!!」

「うるせぇお前は何なんだよ」

「うーん、和食!」

「渋いな」

「寿司とか本当大好き!」

「へぇー」

そんな会話をしていると隼人の体と心が暖かい物に包まれ、少し頬が緩む。

「隼人くん何だか楽しそうだね」

「人の手料理を食べるって久しぶりだなって思って、あったかい…美味しい…」

「隼人くん…可愛いねぇ」

岩崎がニヤニヤしながら言う。

「何がだよ!」

隼人が少し顔を赤らめて言う。

「全部だよ、全部」

「キモい!」

「ふふふ」

少しして、2人とも食べ終わったようで

「ごちそうさまでした」

と言った。

「いやぁー美味しかったねぇ」

「そうだな」

「じゃあ、僕の師匠のとこ行こうかちょっと机とソファどけるから手伝ってくれる?」

「わかった」

「んーと、師匠のいるとこの近くにワープゲート開いちゃうから靴持ってきてぇ。僕のもついでに持ってきて貰っていい?」

「わかった」

「ありがとう」

隼人が靴を取りに行っている間岩崎は、杖を取りに行った。

「よし、じゃあ魔法陣かくからちょっと避けてねぇ。」

そう言い、部屋の真ん中に1.5mほどの魔法陣をかいた後に呪文を唱えた。その瞬間魔法陣の中心に扉が現れた。

「ふぅ…やっぱ大きい魔法陣をかくのは疲れるねぇ」

「お疲れ様」

「ありがとう。じゃあ早く行こっか。この魔法陣の中で靴履いてー」

「汚れないのか?」

「魔法陣の上だから大丈夫ーマットみたいなものだよ」

「うーん…よくわからないけどわかった」

靴を履き、岩崎が先に扉を開けくぐり、後に隼人が扉をくぐる。扉の先はどこかの山のようだ。

「ここは、どこだ?」

「僕の師匠が住んでる山だね。人も来ないし登山道すらない山だよ」

「ふーん」

「多分こっちの方にいるよ」

そう言いながら進んでいき、後に隼人が着いていく。

―しばらくして―

「まだつかないのか?」

「うーん、後ちょっとだと思うんだけど」

そしてまた歩いていると、急に

「貴様ら妾に要か?」

と後ろから声をかけられた。

「うわぁあ!!」

隼人がびっくりして岩崎にしがみつく

めいさん…急に出てくるのやめてくださいよ」

「ほぉ、誰かと思ったらロフェちゃんじゃないか。隣に居るのは…お前の弟子か?」

「そんな所です」

「ロフェ?」

「あぁごめん、隼人くんロフェは僕の本名だよ。そう言えば言ってなかったね」

「何だお前偽名でも使っているのか」

「はい、まぁ…」

「ふーん…それにしてもお前の弟子か…」

ほぉ…っと言いながら隼人の顔を覗き込む。

「喰わないでくださいね?」

「ふふっ喰わないから安心しろ」

「ごめん、隼人くん。この人が僕の師匠だよ」

「冥だ。」

「瀬戸隼人です…よろしくお願いします」

「よろしく隼人。それにしても、やっぱり日本人は美しいね」

「ありがとうございます…?」

隼人が頭に?を浮かべていると

「冥さん、隼人くん困ってるのでやめてください」

「ロフェちゃん、久しぶりに来たのは此奴を紹介するためか?」

「いえ、この前隼人くんと、冥さんの話をしていて、何故日本ではなくイギリスに居たんだという話になって」

「妾が日本ではなくイギリスにいた理由か、そんな事のためにわざわざ来たのか」

「そうですね」

「日本人は他と比べ美しいからな。勿論美しく無いやつもいるだろうがせっかく大好きな日本人なら、美しい人を喰いたい、だから喰うのを躊躇していたんだ。代わりに他の国の人間をたまに喰っていたんだよ」

「そうなんですか、ん?でも僕が会ったとき別の動物の内臓たべてませんでした?」

「人間って大して美味しくないんだよな。実は」

「じゃあ何で人間を喰うんですか?」

「美味そうに見えるから喰いたくなる」

「そういうものなんですか」

「日本人は一度だけ喰ったが、他の国の人間と比べ物にならんくらい美味かったな。健康的な食事をしているからだろうか。でも、日本以外の人間もそれほど喰っていたわけでもないし喰っていたのも罪人ばかりだったからわからないな。」

「隼人くんが怖がってるので辞めてください」

「お前、その隼人とか言う人間を相当気に入っているようだな、前は弟子など絶対に作らないといっていたのに」

「冥さん、もうこの話やめましょう」

「それにしても、綺麗な顔の奴だな。いい奴を捕まえたな」

「それはまぁわかります。隼人くん可愛いですよね」

「ちょっと?岩崎?」

「あぁ、特に眼とか真っ黒で綺麗だな」

「はい、喰わないでほしいけど喰いたい気持もわかる可愛さですね」

「岩崎?冥さん?この話やめましょう?」

「ふふっごめんね隼人くん。隼人くんの話になるとつい…ね?」

「隼人もロフェちゃんに懐いているみたいだな」

「懐いているわけでは無いんですけど…」

「そうか?仲が良さそうだがな。それにしても久しぶりに来たと思ったら弟子を連れてくるなんてなぁ。感慨深い、というやつだな」

「そうですね」

「いつぶりだ。たしか、ごj」

岩崎が冥の口を押さえる

「ちょっと冥さん、隼人くんに年齢言ってないんですからやめてください」

「そうか、でもそんな事言われると言いたくなるなぁ」

「ほんっとやめてください」

「あはは、分かったよ、そう言えば隼人はいくつなんだ?」

「16歳です」

「ほぉ若いな」

「そう言えば冥さんは何歳なんですか?」

「話したことなかったか」

「そうですね。聞いたことないです」

「妾は何歳だったかな?多分2、3000いくつだと思うけど」

「長生きですね」

「そうだな、まぁ妖怪の中では普通だけどな」

「そうなんですか。妖怪ってそんな長生きなんですね」

「人間の寿命は80年ぐらいだったか。短いな」

「あはは…」

「こんな所で立ち話してすまんな。とりあえず妾の住んでいる小屋に行くか」

「はい、ありがとうございます」

そう、素直に言う隼人と対照的に岩崎は少し嫌そうな顔をした

「ロフェちゃんそんな嫌そうな顔をしないでくれよ。反抗期か?妾悲しいぞ」

「反抗期はもうとっくの昔に終わりました。行くなら早く行きましょう」

言いながら少し冥の背中を押す

「はーい」

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