仲良い夫婦
―数日後―
隼人はまた岩崎と共に冥の小屋へと来ていた。
「いやぁ〜折角春休みならなら白狐さんの異世界連れて行きたいなと思ってぇ〜〜!」
「ほぉ…その話妾いる必要あるか?」
「冥さんもこの前天狐さんになら会ってもいいと言ってたので行くかなって」
「まぁ、いいだろう」
「そう言えば隼人くん、白狐の世界こっちとあんま時の流れ方変わらないんだけど大丈夫?」
「夕御飯前に帰れば全然今からでも、いつでも問題ないぞ」
「じゃあ今から行くか」
「冥さん何か乗り気ですねぇ〜?」
「あぁ、天狐なら隼人の父親について分かるかもと思ってな」
「たしかに!」
「よし、じゃあ早速行こう。ロフェちゃんの方があそこは行き慣れていると思うから頼むぞ」
「はーい!」
「言葉翻訳の魔法かけないとダメなんじゃないか?」
「いや、あの人たち余裕で日本語喋ってるから大丈夫〜」
そう言ってさっさと用意して白狐のいる世界に来た。
―白狐たちの異世界―
隼人が目を開けると鳥居が沢山並んだ長い階段の途中だった。
「いつ見てもここの鳥居は立派だな」
少し話をしながら階段を登っていると思ったよりも早く社殿についた。
「びゃっこさ〜〜〜ん!!!!」
立派な社殿に向かって岩崎が叫んだ。
そうすると直ぐ、狐の耳と九尾の尻尾がついた綺麗な女性が出てきた。
「久しぶり、ロフェくん。……何だ、冥もいるのか…」
その時奥からドタドタと誰かが入口へと向かってくる音がした。
「冥?!め〜い!!!!!」
その主は神秘的な雰囲気を感じる白狐と同様に狐の耳と九尾の尻尾が綺麗な男性だったが途中でボンッと少し辺りに煙を撒き散らし九尾の狐に変わり冥に飛びついた。
「おう、天狐久しぶりだな」
「冥!本当!もっと来てよ!!」
「麻呂の旦那をとるでない!」
「とってないぞ。こいつが勝手にきたのだろう」
「そーそー!それに冥はそういうんじゃないから〜それに僕は白狐一途だよぉ〜!安心してぇ〜!!」
「うぐ……そうだよな…」
そう言いながら白狐は少しムッとする。
「も〜可愛いなぁ」
天狐が白狐の頭を撫で、抱きつく。
「何見せられてるのこれ…」
「狐のイチャイチャだな」
「そう言えばその子はどなた?」
「僕の弟子です!!可愛いでしょ!!」
「瀬戸隼人と言います。よろしくお願いします」
「あのロフェくんに弟子が……感慨深い…」
「うん、今日はその子関係で何か聞きに来たみたいだね。中に入って話そうか〜」
居間のような部屋に連れて行かれ座る。
「それで、今日はどうしたのかな?」
「え、あ、はい。俺のお父さんを探していて…」
「なるほどね、君の記憶を見させてもらってもいいかな?」
「え、そんな事出来るんですか?凄い…大丈夫です」
天狐が隼人の髪を上げて抑えながら目をじっと見つめる。
「動かないで、目を逸らさないで。」
天狐の雰囲気が変わる。
―数分後―
「なるほどね。うん、事情は分かった。今からそのお父さんがどこにいるか、探してみるね」
天狐が指で狐の窓を作り、見ながら呪文を唱えている。
「探し人よ、何処かこの場に示せ」
皆も少し覗き込む。
「うげ…ここって…」
「あぁ…邪神の国だな」
「邪神?」
「うん、名前の通り邪神が創った国と言われているんだけど…真偽は確かじゃないね…でも、とにかく荒れていて危険なところだよ」
「そうなのか…何で父さんはそんな所に…」
悪い想像が隼人の脳裏を駆け巡る。
「君、もしかしてなんだけど…お父さんがどういう風にいなくなったか覚えてなかったりする?」
「……そうです…ね、あまり覚えていないです、突然いなくなったとしか…」
「なるほどね。じゃあ記憶覗いたの失敗したかなぁ…」
「何でですか?」
「記憶を覗いたら、高確率でその日、その記憶を夢で見たり、ハッキリと思い出したりするんだ。もしも、それが君にとって本当に辛い事実であれば苦しい思いをもう一度…と言うこともあり得るからね。」
「そうなんですね…でも、俺は父さんがどうやっていなくなったのか、思い出したいです…!」
「じゃあ、正解だったかな、よかったよ」
「はい…ありがとうございます!」
「じゃあ僕と冥は別の部屋でちょっと話してきてもいいかな?」
「…どーぞ」
「じゃ、冥!こっちこっち〜!」
天狐と冥が出っていってしばらくしてから九尾の子狐が部屋に入って来た。
「かあしゃん!!あっ!!!ロフェ兄ちゃんだ!!」
「こら、今お友達と話しているから駄目よ」
「楓くん!僕たちは大丈夫ですよ〜」
「もふもふ…九尾…可愛い」
「きゅっ!でしょでしょ!触ってもいいよ!」
「えっ!いいの?!」
「あっ!尻尾はダメだよ!」
「尻尾はダメなのかぁ」
「尻尾は麻呂たち妖怪の急所なのよ」
「そうなんですね…知らなかった。」
隼人が楓の背中を撫でながら言う。
「そうそう!だからダメなの!」
「んふふ、楓くん?は何歳なんですか?」
「ボク、8しゃい!!」
「人の8歳とは結構雰囲気が違いますね。」
「種族にもよるんだけど妖怪と人は年の取り方が少し変わるのよ。この子は人で言うと5歳くらいかしら」
「なるほど…可愛い〜〜」
「そう言えば何人兄弟でしたっけ?」
「男が8と女が4ね。」
「大家族だ…」
「ちなみに上から男男女男男男双子女男女男だよ」
「覚えられる気がしない…」
「見分けもあんまつかない」
「え〜!ボクのことも分からないの〜??」
「んふふ、楓くんは…いや、下の4人はわかるよ〜よく見てたからね〜。あ、でも成長してるから分かんないかも…」
「ロフェくんが来るようになってからもうそんな経つのね…懐かしいわね。最初はあんな警戒してたのに…」
「昔の話は辞めましょ!!!」
少し焦りながら岩崎が白狐の話を止める。
「昔の…いわ……この人ってどんなんだったんですか?」
「隼人くん?!」
大分時間が空いてしまった…
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