冥さんの妹
「そう言えば、話は変わるが…お前こっちに来たなら実家の方も行くのか?」
「あぁ、そのつもりだぞ。」
「あははっ!そうか!お前ら兄妹は本当よく似ているなぁ!冥夜ちゃんも昨日来たんじゃよ!実家帰ったからって言ってたぞ!」
「ふふ、本当だな。前もそうじゃなかったか?」
「まぁ、冥夜ちゃんはもう少し多い頻度で帰っておるがな」
「なぁ岩崎、冥夜さんって…」
「あぁ、冥さんの妹だね。僕が魔法の練習してる時に聞いたことあったけど会うのははじめてだなぁ」
「冥さんって妹いたんだ…なんか意外」
「ねぇ、わかるぅ」
―数十分後―
「ははっ何百年後か分からんがまた来るな。」
冥が店から離れながら言う。
「あてはお前程寿命長くないんだぞー。まぁ、また、あてが生きてるうちに来いよー!」
もみじはそう言いながら手を振るので冥も手を振り返し、岩崎と隼人は軽く会釈した。
「もみじさんって、天狗ですか?」
「おぉ、よく分かったな」
「隼人くんちゃんと妖怪について覚えてんじゃーん!偉い!」
「まぁ、天狗は元々有名だしな…」
「そうなのか?妖怪とかは知ってるが…何が有名なのかは知らないな…」
「僕もー。日本だと自然に知るのは何となく分かってたけど何が有名なのかわなぁ…中々知る機会ないなぁ」
「気になるな…隼人教えてくれないか?」
「えっ。あ、いいですよ」
「隼人くんに教えて貰うこと無いからしんせーん!」
隼人も岩崎や冥に教えることがないからか少し嬉しいようだ。
「有名なやつかぁ…鬼とか河童が特に有名かなぁ…あとは……」
「オロチはどうだ?」
「冥さん自分の種族気になっちゃってんじゃん笑」
「あぁ、ヤマタノオロチとかで有名ですかね」
「ふふ、誇らしいな。」
そんな話をしながら冥の実家に向かった。
―冥の実家―
扉をノックする
「冥だぞー!」
中から角の生えた女性が出てきた。
「兄さん!」
「おぉ冥夜久しぶりだな」
「本当、兄さんタイミングよすぎでしょ!いっつもアタシと被ってるんでしょ?」
「ふふ、さっきもみじともその話をしてきたそぞ」
「いやぁもみじちゃんねぇ、アタシも昨日、もしかしたら兄さんも来るかもねぇーって、話してたんだよ!まさか本当に来るとは…所でそこの2人は?誰?」
「弟子だ弟子」
「えぇー兄さんに弟子ー?」
「いやぁこれが本当なんですよねぇー」
「苦労してんでしょー?ごめんねぇーうちの兄が…」
「まぁ……笑、助かることもありますけどね」
「そうだ、アタシは冥夜。あんた達は?」
「ロフェ・ゼフィンです」
「瀬戸隼人です」
「あー、そっちの子日本の子でしょー兄さん日本好きだもんねー」
「はは、どちらかと言うと隼人はこいつの弟子だけどな。こいつが連れてきた」
「ふーん…2人ともきれーな顔してるねー…ロフェって言ったっけ?一応確認するけど…男の子だよね、?」
「男です!成人してます!何を確認する事があるんですか!」
「ごめんごめんー中々可愛らしい顔してるし、髪も長めで、あと、服で骨格が見えにくくて、ちょっと心配になっちゃった笑」
「身長と声分かると思うんですけど……」
「冥夜…分かるぞ…妾があった時はもっと小さかったからな…最初は女だと思っていたぞ…」
「やっぱ、そうだよね?」
「冥さんも中々紛らわしい見た目してますけどね??」
「ふふ、そうか?嬉しいぞ」
「何喜んでるんですか」
「そっちの子…隼人…?はまぁ、思春期の男の子って感じがするねー!わかりやすい!16か17くらいかな〜?」
「すごい、当たってる!」
「お、やった〜、てか、こんなとこで立ち話させちゃってごめんね〜疲れてるでしょ?上がって上がって〜」
そう言われ、隼人たちは冥の実家に上がった。旅館言われても信じてしまう程広く、昔ながらの日本の豪華な家のような雰囲気だ。
冥の両親のいる部屋に着き隼人と岩崎は先に軽く自己紹介をした。
「どうも、僕は冥加だよ。いつも息子がお世話になっているね」
「ど、どうも」
冥加は何か不思議な雰囲気を放っていた。神々しいとも言えるその雰囲気は惹きつけられ飲み込まれてしまいそうだ。
「あぁ、アタシは影夜」
冥加とは全く違う雰囲気で、一目で強い事がわかる。
「ふふ。久しぶりだな。2人は最近どうしているんだ?」
「僕たちは特に前と変わったことはないよ。冥は最近どうなんだい?」
「特に変わった事と言えばこいつの魔法の練習に付き合っているくらいだな」
隼人の方を見ながらながらそう言う。
「隼人くん、といったかな。君は凄い魔力を持っているようだね。人間にしては珍しい。それにまだ、悪魔と契約していないようだね」
「見るだけでそんな分かるんですか?」
「まぁ、長生きな分ね。経験からわかるよ」
「凄いですね…」
「ありがとう。隼人くんも凄いけどそっちの…ロフェくん?君、凄いね。従えてる悪魔のレベルもあるけど元も凄い…冥夜と同じくらいかな?」
「そうだね。アタシとおんなじくらいだとおもーう。アタシが魔法使わないとは言え、妖怪と同じくらいとか本当めっちゃやばいよね〜」
「そうなんですね〜改めて知る機会ないから何か新鮮です。」
「あと、君…ティファさんの血縁者かい?」
「血縁者というか息子です〜」
「え、ティファちゃんの息子?兄さん早く言ってよ」
「あぁ忘れてた」
「岩崎…お前のお母さん、冥さんの家族と仲良かったのか?」
「多分…僕もあんま詳しく知らないんだよねぇ」
「ティファは冥夜の魔法学校の同級生でな、卒業後に冥加の仕事のアシスタントをしていたからな家族にもたまにあっていたんだよ」
「そうなんだ〜」
「岩崎のお母さん凄いな」
「雰囲気が似ていると思ってね。けど君はあまり妖怪と関わっていないのかな?」
「そうですね〜ずっと妖怪のいない世界にいたので」
「それでこの魔力か…すごいね」
「ありがとうございます」
「そう言えば今日はここに泊まっていくのかい?」
「妾はそうしようかと思っているが」
「一応3人で宿とってあります。ですが冥さんが泊まるなら2人で」
「うん、分かったよ。君はしっかりしているんだね。」
「いえ、それ程でもないですよ」
「そうだ、実は冥、もうすぐ誕生日なんだよ」
「そうなんですね。いつなんですか?」
「4月1日だね。今年で3278歳だよ」
「そうなのか。年齢なんて気にしないから忘れていたな」
「兄さん〜少しくらい気にしておきなよ〜ちなみにアタシは1308歳〜」
「君たちは何歳なんだい?」
「俺は16歳です」
「若いね。その年で少し暗い雰囲気があるのはきっと壮絶な経験をしてきたんだね」
「まぁ…」
「ロフェくんは何歳なんだい?」
「僕は…………348歳です……」
隼人の方を気にしながら言った。
「成る程…君、相当強い悪魔を従えたみたいだね」
「まぁ…どうしてですか?」
「その年齢にしては、死ぬ気配のようなものが凄く薄いんだよ」
「なるほど〜。あ、そろそろチェックインの時間なのでお暇させていただいてもよろしいでしょうか〜」
「もう、こんな時間だったんだね。」
「明日、朝にまた冥さん迎えに来ます〜」
「それ、妾が子供みたいになってないか?」
「だって冥さん僕たちの泊まるところ知らないでしょ。仕方ないじゃないですか」
「それもそうだな。また明日」
「はーい」
冥たちから見送られながら外に出た。
予約投稿し忘れ………そう言えば今頃って感じですが一応行っときます。冥さんは男です




