冥さんと岩崎
しばらく経ち
「もう辺りも真っ暗闇だな。良い子は寝る時間じゃないか?」
「そうだよ隼人くん。良い子は寝る時間だよ」
そう言われ隼人がふと、スマホを付ける
「いや、まだ10時じゃん。てか、ここ電波通ってんの??!!」
「驚きすぎでしょー笑。日本オタク舐めないほうがいいよぉ?笑」
「そうだぞ。妾は日本を愛してるからな。日本に関するものは随時確認している。その為にSNSもしっかりと確認しているからな。それに日本に関係する事は大体できるぞ。」
「いや、本当にすごすぎ笑」
「ふふふ。試しに色々見てみるか?何からやろうか。隼人何がいい?」
「えぇ、何って言われてもな…」
「隼人くん本当に何でもいいんだよ。マジで何でも出来るから。この人。」
「え?じゃあ…琴とか?」
「センス抜群じゃないか隼人」
「いやー前に音楽の授業でやったな…と」
そう話している横でさっさと魔法陣を書いて琴を出し、弾く準備をする。
「ふふ。しっかり弾けるぞ。何を弾こうか」
「まじかぁ…すごいな…俺最近の流行りの曲しか分からないからな…」
「何か適当な曲を弾くぞ」
そう言いながら曲を奏で初める。
誰でも聞いたことのあるような曲をいくつか弾いてから他にも三味線などの楽器を弾いて披露した。
「…なんか…眠くなってきた…」
「ふふ。和楽器の音は落ち着くからな。ロフェちゃんなんて、もう寝ているしな」
「こいつ…こんなんで良く教師やってるな」
「まあ、ここはロフェちゃんの実家の用なものだからな。安心したのかも知れないな」
「…んん゙」
「何かうなされてる…大丈夫ですかね?」
「あぁ。ロフェちゃんはよくうなされてるぞ。大丈夫だ」
「…かのさん…」
そう寝言を発しながら少し泣いている
「泣いてる…ってか人の名前?」
「あぁ。ロフェちゃんの一番好いていた恋人の名前だな」
「何か言ってたなぁ…」
「ロフェちゃんはお前のことも相当好いていそうだけどな。」
「そうなんだ…なんか照れちゃいそう」
「ロフェちゃんが言っていた通り、変に素直なのが愛らしく感じるな」
「そんなん言ってたの?!こいつぅ……!」
「ふふ。妾にとっては弟子のロフェちゃんの方が可愛いけどな」
「そうなんですね。この人…顔だけは無駄にいいですよね…」
「ふふふ。顔以外も意外と可愛いとこあるぞ?教えやろう」
「いやー遠慮しますー」
「そうか。残念だ。」
「眠くなってきた…」
「ふふ。寝るか。用意をしよう」
寝る用意をして、冥が岩崎を運び、2人も布団に入る。そうしてしばらくしてから、眠りについた。
「………ん…?」
隼人が物音に気付き、起き、音の方を見ると冥が起きて何かしていた。
「おぉ隼人、起こしてしまったか、すまんな」
「何してるんですか?冥さん、てか今何時ですか?」
「今は3時だ。妾は妖怪だからな、睡眠はそこまで必要ないんだ。だから少し作業をしていたんだよ。隼人は眠りが浅いのか?ロフェちゃんはここくらいじゃ起きないからな、申し訳ない。」
「いや、大丈夫です」
「人はもっと寝ないと、健康に悪いだろう。妾は外の作業してくるから、もう少し寝てるといい。起こして悪かったな」
「すみません、ありがとうございます。おやすみなさい」
「はい、おやすみ」
そうして、また寝て次起きると、もう扉から光が入ってくるほど明るかった。
(今、何時だろ…)
スマホを開くと9時だった。だが冥はまだ帰っていないようだ。
(外で作業するって言ってたな…)
そう思い外に出ると、出てすぐのところで冥が煙管を吹かしていた。
「おはようございます」
「あぁ、隼人か。お早う」
「何か…それ…アニメで見たことあります…!何だっけ…えっと…?」
「煙管だな」
「それ!冥さんみたいな人が吹いてると雰囲気でますね!かっこいい…」
「ふふ、有難う。ロフェちゃんも起こさないとな。小屋に戻るか」
冥がそういったので、隼人も頷き小屋に入った。
「岩崎ー!朝だぞー!」
「ふふ。隼人は朝に強いんだな。因みにロフェちゃんは全然起きないからな。」
「えぇ…本当、全然起きない…こいつ、こんなんでよく教師できるな…」
「ふふ。でも、多分何度かは寝坊してると思うぞ。ロフェちゃんは一応、時止めたり、戻したり出来るからな」
「すごい…でも、ズルい!」
そう言いながら岩崎を軽くペシペシ叩く。
「ふふ。そうだな。でも、お前も鍛えたら出来ると思うぞ」
「へぇーそうなんですねー全然遠い話に聞こえるな…」
「他人事のようだよな。気持ちは分かるぞ。でも、やってみたら意外と出来るもんだ。挑戦は大事だぞ。どんな奴も最初は初心者だからな」
「言葉の重みが……」
「ふふ。そろそろロフェちゃん起こさないとな」
そう言い、魔法陣を書きラッパを取り出して岩崎に向かって吹く。
ブーーーーッッ!!
つんざくような音が頭に響く
「んぅ…ゔっるさ……冥さん…」
「おぉ、起きたかロフェちゃん」
「おはよう。岩崎」
「んぁ、隼人くん…朝…強いんだねぇ」
「お前が弱すぎんだろ…」
「あはは…そうだねぇ…」
「ふふ。仲が良いな。朝ご飯食べるか?」
「え!冥さんのご飯!久しぶりだなぁ!」
「急に元気になったな、こいつ。」
「はい、どうぞ」
そう言って冥は米、味噌汁、焼き魚、漬物、という日本の朝ご飯の定番を並べた。
「わぁ!めっちゃ和食!美味しいやつ!」
「美味しそう…!」
―ご飯を食べ終わって―
「じゃあ、隼人くん、そろそろ帰ろうか?」
「うん」
「ふふ。妾もお前たちのとこへついていこうか」
「えぇ…」
「久しぶりに街の方にも行きたいからな」
「俺たち住んでるのそんな都会じゃないしつまんないと思いますよ」
「妾はそれでもいいが…ロフェちゃんが嫌そうにしているからな、やめるか」
「ふぅ…」
「代わりにロフェちゃん、教師をやっている時の格好を見てみたいな」
「えぇ〜嫌なんですけど…」
「そう言わず、な?」
「仕方ないですね…じゃあ…着替えてきます…」
(岩崎…意外と押しに弱いんだよな…こいつ…)
岩崎が洗面所に行き、数分後、着替えて出てきた。
「…………」
「おぉ!似合うな!」
「岩崎先生…あっ…その格好だとなんか…言っちゃうんだって…」
「隼人くん可愛いー!」
「岩崎先生♡」
「うわぁ…冥さんに言われるの何かやだ…」
「ふふ。ロフェちゃん、教師の時は喋り方違うんだろ?聞きたいな」
「何ですかその羞恥プレイ…絶対嫌ですからね!もう着替えてきます!!」
そう言って走って洗面所に行きすぐに着替え戻ってきた。
「ふふ。岩崎先生バージョン、イケメンだったのにな。もったいない」
(この人イケメンとか言うんだ…)
「もー…やめてくださいよ!弟子をいじめないで……」
「俺はイケメンとかあんま分かんないけど…女子生徒に人気だよな…お前」
「隼人くーん、そんなたぶらかしてるみたいな言い方しないでよぉ!自分でも謎なんだから!」
「ふふ。ロフェちゃん顔が良いからな仕方ない。」
「そんなことないですよ。全然。隼人くんのほうが可愛いし、冥さんのほうが美形だし僕は全然ですよ…」
「ほぉ…ロフェちゃん妾のこと美形だと思っていたのか」
「うっわ…無駄なこと言っちゃった」
「無駄だったか?妾は嬉しかったぞ。ふふ」
「それが、困るってんですよ!」
「ふはっ。冥さんと岩崎ってほんと信頼し合ってるって感じして、羨ましいです」
「ふふ、隼人もそうなろうな」
「そうだね」
2人がニヤニヤしながらそう言うので隼人は少し照れてしまった。
「そ、そうだ…な…」
「わぁ、隼人くん赤くなってるー!可愛い!」
「う、うるさい!そろそろ帰るぞ!」
「誤魔化すの下手だねぇ笑そこが良いところでもあるんだけど♡」
「キモい!」
「まぁそろそろ帰ろうか」
そう言って外に出て、行きと同じ魔法をつかいゲートを開く。
「じゃ、冥さん、近い内にまたー」
「おぅ、じゃあな」
軽く挨拶をしてゲートをくぐる。
うわぁ…タイトル考えるのが1番難しい…!しかも遅れてすみません……
追記
投稿してました……恥ずかし…




