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絶望
魔法使い「逃げ場なんて・・・」
化け物「・・・」
僧侶
そう思った矢先、目の前からヤツが消えた。
僧侶「あ・・・」
視界の隅には手刀が見える。喰らえば頭は吹き飛ぶだろう。
音速を超えたその一撃は避けようにも間に合わない。
それなのに、その一撃はスローに見える。
覚悟を決めて、目を閉じた。
目を開けると、あの人に抱き抱えられていた。
「よかった」
僧侶「魔法使い様を!」
次のターゲットになり得る魔法使いの安全を確保しなければならない。
「どさ」
しかし、リカルドがその場に倒れる。
首元は大きく切れ、大量に血が吹き出している。
僧侶「あぁ・・・」
一瞬パニックになるも、魔法使いのことを思い出す。
魔法使いの方に目をやると、すでに化け物に首を絞められたまま持ち上げられている。
魔法使い「助け・・・」
勇者「くそ・・・」
化け物「!」
その時、大波がこちらを飲み込もうとしているのが見えた。
何も抵抗できるわけもなく、全員大波に飲み込まれた。