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ギルドクエスト進級試験 その4

 チーム黄昏のみんなが帰った後、先程までの慌ただしさが嘘の様だ……。けれど女王様の死屍(しかばね)は、今だ異臭を放って己の存在を知らしめている。


 その時、女王蟻の出て来た地面にあいたどでかい空洞からピョコーンと青い物体が飛び出て来た。


 そして僕と目があう。……実際のところは、もふもふ過ぎて、目があったのならばあったような気がするが正しいかもしれない。


「微生物くん……」


 黄昏のしるしさんが飼っている? 微生物くんは全部いた、なら、勝手に繁殖したのだろうか? しかしそれなら同じ箱に入れる事はないだろう。謎だ?


 微生物くんは、僕の所までやって来て目の前でピョンピヨン跳ぶ。


「どうしたんですかね、コレ」「かわいい」


 ミッシェルもオリエラもスドウ僕のまわりに集まってくる。微生物くんをよく見ようと、少しかがんで見ると、微生物くんが僕の肩にとまって飛び跳ねだした。


 お日様の匂いがする。


「ずいぶん懐かれたでごあすなぁ」


 このままだとこの微生物くん、魔女っ子のマスコットキャラ的立ち位置なってしまうのでは?


 そして僕は過酷な戦いへ。 今と、そう立場は変わらないか……。


「このまま肩に乗せて、連れて行くと確実に落ちそうですよねぇ?」


「じゃ――おいどんが、荷物運び代がわりに貰った、虫かごあげるでごわすよ、飴も飴ケースに入っているでごわす」


 僕は、虫かごをスドウさんから受け取る。しかしそんなに微生物くんポピラーな生き物なのか?


「スドウさん、ありがとうございます、では早速……」


 虫かごに飴入れて、微生物くんがそこへ行くのを待った。ピーョンピョーン微生物くんが肩から、降りて虫かごをのまわりをうかがっている。そして虫かごに入った。


「「やった――!」」しかし虫かごから、飴を頭に乗っけて速攻出て来て、僕の肩で跳ねる。


「クッ早い」「ハヤトさんがのろろしてるから」「うーん、もう少しだったね」「そう言う事もあるでごわす」


 あるのか? さっきは、凄くほわほわ、ほのぼのと中に入っていたけど?


「うーんどうするべきか……」と、考えていると、微生物くん勝手に虫かごの中へ入って寝た? お前も自由なのか!?


「お待たせ……じゃあ帰ろうか……」


「待って、ハヤト師匠から聞いたのだけど、上級試験で魔物と戦闘後に疲れ果てたパーティーを襲うパーティーもいるらしいの、だから最後まで気を付けろって言ってた」

 オリエラの助言はわかる。


 やはり魔物が普通に彷徨(うろつ)いるこのエリア殺意と不運な事故は紙一重なのだ。


 しかし襲うならソロで歩いている者、ソロになる事態になってしまった者から襲うはずかだと思うが、相手は上級への挑戦者だ気を付けるに越したことはない。


「ギルド本部に着くまで、気をつけて進もう」


 そして凄く臭い、女王蟻の亡き骸とは別れを告げ、僕らはもと来た道を引き返し始めた。


 湿地帯を通過途中、板が連なる道から外れる場所、沼地に囲まれた土の表面が見えている小島に人が倒れたている。


 罠です! って書いてあるレベルで、怪しい。


 ミッシェルに、小島までの道を魔法で焼き払ってもらい進み、小島へたどりつく。まわりを見ると、まわりに幾つか僕らが作ったような道が切られたツタに巧妙に隠されているがある様だ。


 彼女の体には全身ツタが蒔きつき、ツタの先は切れていた。シスターぽい衣裳の彼女を揺さぶると、すぐに目を覚まし泣き始める。


「私の仲間が、蔦に絡まれてどこかへ連れ去られ行ってしまいました……。私は一体どうすればいいのか?」


「ハヤトどうする?」


「一度ギルド本部に帰った方がいい。ソロで戦えるほど強いなら、止めはしないけど」


 うちのパーティーの意見は、似たりよったりで、皆、一度帰る事をすすめるが、彼女は頑に首をたてに振らなかった。


「どうしたいの?」オリエラは聞かれ――。


「どうしても仲間を助けたいです……せっかく15個集めた魔石も、無駄になってしまいます」


「後、5個くらいなら……」と、スドウとミッシェルが言い出すが、僕はそれをすべて却下した。


 ――めちゃめちゃグレーゾーンを超えて黒が、チラチラしている。


「絶対駄目です、スドウさんも今は、同じパーティとして活動しているのだから、ここは僕に従って貰います」


 彼らを、無理やり帰途につかせ、木の道を元に戻す、そしてやっとギルド本部の門をくぐる事が出来た。


「ミッシェル、魔石の分配しておいてください。女王蟻の事、さっきの彼女の事、ギルド本部に連絡して来ます。事務手数料分は、多めに受け取ってください」


「ハヤトさん、わかりました」彼はにこにこして会計を始めた。


「後、皆さんここに居てくださいよ頼みましたよ!」


 僕は、実行員にのもとへ行って、寸借(すんしゃく)詐欺(さぎ)をしているかもしれない女性について話した。しかし異世界だからなのか、それが大丈夫な助け合いの精神が凄いのか、取り合って貰えなかった。仕方なくトボトボうちのパーティの集計をしている机に帰るとスドウさんが居ない……。


「ミッシェル……スドウさんは……?」


「用事があるとか言って、魔石の分け前だけ貰うと行ってしまいました。オリエラさんが、ハヤトさんを探しに行ったのですが、会いませんでしたか?」


 僕は、こめかみを押さえながら「会いませんでした……」と、言うと――。


「きっと彼女のもとへ戻ったと思うんですが、でも、魔石5つくらい良くないですか?」


「良くない! 彼女まわりに僕ら作った道がいくつも隠されてあったんだよ。後、僕らの目の前で連れて行かれた人は、ずっと叫んでいてツタに気絶する要素ってあるのかな? しかし彼女はシスター人気ジョブが、そんな事一人でやる? と、謎が多すぎるんだよ! だからレンさんに頼まないと」


 僕は駆けだす、そんな僕をミッシェルが呼び止めた。


「魔石はどうしますか!?」と言う問いに、「実行委員捕まえて預かって貰って、禁止事項に該当するかもしれないパーティーが居るかも知らないから、ギルドマスターと狩場に出る事になるだろうだから、伝え終わったら君も来て」と、足踏みしながら言い本部のシートに急いだ。


 本部のテントまで来ると、背に腹はかえられぬって事で、ギルドのカードを片手に勇者なんです! と言って押し入る。


 そこにはレンさんが、テントの中で書類に埋もれて、書類に目を通していた。


 ――何故、ここへ来た――!? って聞いてる暇も、余裕も僕らには無かった。一度深呼吸をして――。


「レンさん!」


「どうしたんだい、ハヤト、随分慌てているようだったじゃないか?」


 彼女は、書類に目を通しながら、僕にそう話す。


「帰る途中に、安全地帯にツタに絡まれた女性が居ました。でも、彼女はシスターでツタから一人でピンチを脱出する事は難しい。しかし彼女の要求は5つの魔石なのです。助けくれたメンバーの救出ではなく。僕はそれを突っぱね、彼女はその場に残った。それで終わりならいいのですが、一緒に戦った野良メンバーたぶん魔石を彼女に渡すために、彼女のもとへ帰ってしまったんです」


「彼女の仲間に、魔石を奪われるのを恐れて、私に力を貸して貰いたくて来たのかい? でも、何故?……」


「何故?」彼女はすべてわかっていてなぜと、僕に聞く


「何故? 私の所へ来たんだい? 君に解決できない問題なのかな?」


「解決出来ない問題ではありません……。でも、ギルドは悪を正さないのですか?」


「悪を正すのにうってつけの人物ならいるだろう? じゃぁ――早く行っておいで間に合わなくなる前に」


「わかりました」僕は、きびすを返す。


「待って、この手紙を本部の兵士に渡して、彼がその事件の顛末を見届けてくれる、ではね」


 その時、彼女は初めて僕を見つめた。不敵な瞳。この後の行動が、僕の立ち位置をまた新たに決める布石になるらしい。

 続く

 

見ていただきありがとうございます!


また、どこかで!

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