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風魔法の習得と、素敵なフルーツ

 荷馬車は舗装されていない道をガタゴトと走っている。


 その中で馬車の中で魔法の訓練が行われていた。


「強化魔法ってどんな感じに教わりましたか?」


 壁にもたれかかり足を伸ばした、ルイス先生が僕に質問する。


「こんな感じだよ」あぐら姿の僕は、右手のひらを上にする。


 そして手のひらから少し浮いた空間に、明るい光を集め、その光の球が丁度良い頃合いになると、みずから僕の頭上にのぼり光のシャワーを降らせ僕の体を強化する。


 ぬいぬいが買ってくれた。羊皮紙に書かれた、ヒエログリフ(古代エジプトの像形文字)その不可解な文字を読む事で、僕はこの魔法が使えるようになった。


 不可解な文字について覚えている事は、僕がその文字をその段階では読めた。と言う事だけ。


 それだけで人は強化魔法を使えるようになる。


 しかし詠唱について、正確にはぬいぬいの詠唱。


 『筋肉マッスルどんとこい!』の印象が強すぎて、今、その魔法を強化する為の詠唱の言葉を決めると、そっちに引っ張られそうで……僕は今だに詠唱の呪文を決めかねている。


「なるほど、では今度はあなたの疲労を癒す目的で、同じように木の魔法を使って見てください」


「わかった。やってみる」そう言うと「少し失礼します」そう言って、ルイスは僕の肩へ触れ、目をつぶった。


「失礼します」ウンディーネは、左の肩に触れ目をつぶる。


 ――ルイスは、わかるけど……ウンディーネはなんで? と、思ったが意識を切り替え、癒しの光をふらせる。


 目を開けた。ルイスは「十分です」と、言い、ウンディーネも「十分ですわ。ところでいつ目を開けていいんですの?」と、僕に聞く。


「もういいよ」そう言った途端に、瑠璃色の目が僕の近くで、ぱちぱちとまばたきをする。


 美少女の破壊力はでかい。


「では、馬車から降りてジョギングに戻ってください。疲れも癒えたでしょう?」


「あっそうだね。じゃー準備よろしく」僕とルイスが、そうやり取りをしていると、一緒にウンディーネも降りようとしてくる。


「ウンディーネ!?」ルイスは、慌てて彼女の肩を捕まえると――。


「ハンカチお持ちですか? ご令嬢は好きな殿方の為にハンカチを送り、その帰りを待つそうですよ。ハンカチが無いようでしたら、どうぞ」


 彼はきれいハンカチをウンディーネに渡し、「まぁ、ありがとう……」と、言ってウンディーネはそれを受け取った。


 そしてそのハンカチを僕に差し出し「これ受け取ってください」と、大変愛らしく僕に手渡した。


 ――つい今しがたルイスから貰ったひけめとは、全くなさそうだ……。


「ありがとう、頑張るよ」僕は、ウンディーネに言う。


 その後ろでルイスが、声を殺して笑っていたのだった。


 僕が足場の悪い道を長い道のり走って行くと、僕達を乗せてくれた荷馬車とすれ違う。御者の彼は、僕に手を振り、僕も彼に手を振った。荷下ろしの時間を考えてもう、畑までもうすぐだった。


主様(あるじさま)ーー!」僕の麦わら帽子を可愛くかぶり、ウンディーネが手をふっている。ルイスは横でお茶を入れているようだ。


 今日は大きなパラソルの下の椅子が、3つになっている。


 タオルをほっかむりしている僕は、ルイスの入れた冷たいお茶に手をのばすし少しずつ飲む。


「まずは日焼け止めを上から重ね塗りしましょう。汗でだいぶ落ちてしまってますか。ほら。ウンディーネも」


 ルイスは新しい日焼け止めを、彼女に差し出す。


 しかもウが、丸で囲ってある名前入り……。


 そしてウンディーネの使った日焼け止めは、ウンディーネからルイスと来て、僕の鞄に入れられてしまった。


「では、本日は、風魔法の訓練もいたしましょう」


「そう言うのは、ぬいぬいの管轄なのでは?」僕は素直に質問した。


「その期間は過ぎたようです。これからは違う属性の魔法でもイメージする事について変わりなく。魔法が手足と同じく発せられるまでの修行に重きを置かれるようにと、ぬいぬい、彼から聞いております」


「もう、ぬいぬいは来ないの?」


「これは私の予想でしかないのですが、たぶんあの方独自で、王に掛かった呪いを打開策を編み出そうとしている様にも思います」


「ぬいぬいは、だいぶ気にしている様だったけれど……ゔーんなんか本当に申し訳ないなぁ……」


「王の呪いについて、大丈夫ですとは言えませんが、私達が王の呪いについて話した夜とはもう状況が違います。ウンディーネの存在は魔力面でも大きくプラスとなります。だから状況は大きく好転しているのは確かです」


「そうですね。うん、その通りです」


 自分を励ますように、出したはずの声も自分の不安な気持ちを表していた……。しかしルイスは僕の気持ちをあえて無視してくれる様に、魔法の練習へと移る。


 まず、彼は魔法の基本に忠実であるように、僕の横に立つ。


「では、最初は、地中の草の根を切り刻みつつ土を耕して見てください。風のイメージが必要なら場所を変えますと山間(やまあい)谷を駆け抜けて行く様な風を感じられる場所もございますよ」


「ありがとう、今はまず実践してみるよ。自分の苦手がわかってから初心にもどっても遅くないからね」


 僕は、今までの魔法と同じ要領で、心臓、腕、手先へと魔力を通す。魔紋は、青、緑の間の色が僕の手に浮かぶ。


 しかし色の濃さは強くない。


 風の透明感って事なのか?


 そのせいなのか魔法の重さが1番軽い。軽いから怖い。

 風が、ナイフとする。ナイフだからもちろん切れる。

 それがちょっとした勢いで、飛んでいきそうだ。


 台風の威力の風をナイフ10本分とするとそれが別々に球体の中で飛び交っている。多くの精神力を必要する。


 球体の中に風のチカラを押し留めるのが、①の作業。


 それを向かうべき方向に調整するのが、②の作業。


 ナイフ1本ならまだしも、ナイフ10本は無理でしょう。そんな作業出来っこない。


 どうやらイメージが間違ってるぽい。


「ハヤト、考える時間が惜しいので、まず動いてください」

 そう言ってフォークみたいに先が、わかれているクワを僕に手渡した。


 僕は黙々とそれで畑を耕し、土の中の雑草の根を切っていく。


 気がつくとルイスとウンディーネは近くの池に向かって、放水している。


 ルイスが、ウンディーネに向かって褒めつつも「もっと、もっと」言っている。一体何をしているのやら?


「そろそろ休憩にしましょうか?」


 ルイスがそう言った時、僕のイメージはが一つかたまりかけていた。


「その前に一度だけ、風の魔法を試してみます」


「はい、頑張ってください」「頑張って!」


 2人の声援を受け、僕は手に魔法を集めて小さな台風を作り出し畑に放つと、思い描いた軌道を通りそれは消えた。


 僕のイメージは台風の進路予報図、あれを見た人間はどういう理屈で動くの理解してから、その進路を心配する者は少ないと思う。


 ここで実際には僕以外の人間が台風の進路が決まる原理を理解していても、ここでは置いておいておく。


 僕は凝縮した風の球の進路予報図を思い浮かべ、台風を見守るように実際に動く風魔法見守るだけで、決めた進路に行くという最初の制御は完了したようだ!


「おめでとう! 主様(あるじさま)


 ウンディーネが僕を水のミストで包む。

「あぁ、これの練習をやっていたのか!」


「ウンディーネは、お役に立てる。素敵な大精霊ですから」彼女は、にっこり笑顔だ。


「ありがとうウンディーネ、そしてルイスもありがとうウンディーネに魔法をいろいろ教えてくれて」


「後輩を教えるの当たり前ですから、それに貴方もあれほどの凝縮させた魔法を自在に操るとは思いませんでした」


「ルイス……」

 僕は初めてルイスに、普通に褒められた様な気がする……。凄く、嬉しかった。


 僕らは確実の魔法で手を洗うと、ルイスは、ある箱を取り出す。


「そろそろいい頃合いでしょう」


 そう言って彼は取り出す。箱いっぱいの氷の中から容器に入れられた魔法回復サラダを……。


 ――うん、そろそろ魔力も切れる頃だしね……うん、わかってた。


 彼は魔法回復サラダを大きな、きれいなガラスの器に入れる。

 その量はいつもよりも多くなくあれ? と、僕は頭をひねった。


「ウンディーネも食べますか?」


「お腹いっぱいです……」

 彼女は首を振り断った。


「そうですか……残念です」


 ルイスはそう言って、氷の中からもう一つの容器を取り出すと、ガラスの器のサラダの上に盛り付けた。


 それは沢山のフルーツを小さくカットしたものだった。


「魔力のためのサラダをあまり好まない方々のために最近流行り出したメニューです。ヨーグルトも一応は持って参りました。良かったらどうぞ」


 それを見てウンディーネは、息を呑んだ後、歓喜の声を上げる。


「これウンディーネが全部食べてもいいの?」と、ルイスに聞いた。


 ――ちょっと待て!


「ウンディーネ、貴方の主様の事をはいいのですか?」


 すると、忘れてました。って顔に書いてあるウンディーネが、こちらを向いて「ウンディーネ、主様のために凄く頑張ったのでフルーツください」


「どうぞ、ルイスにお願いして貰うといいよ」


「ありがとう、主様。お願いします。ルイス」


 そうしてうちのウンディーネはルイスがわけるフルーツサラダを、どっちが多いか、目を皿の様にして右や左から確認していた。


 ルイスの「まるで子犬みたいですね」と、いった小さな嫌味に照れ笑いを浮かべ。


 悩んだ末に「主様どうぞ」と、たぶん少ない方を僕にくれた。


「美味しーい」


 本当に彼女は美味しそうに食べている。昼食の時は、少量の食事を持て余すように食べていた彼女だったが、どうやらフルーツは好きらしい。


 だが、フルーツばかり食事に出すわけにもいかず、食事についていろいろなバリエーションを試す必要があるかもしれない。


 今日は、食べてばかりだ。後、少し休憩したら畑作業をし、食べ分魔力や体力を高めなければならない!


 続く

書き直し前はハヤトの魔力が強すぎて、魔法を上手く操れずに検討のための長文が入ってました。大雑把に内容を覚えて書きかえたので、経過的に、もう制御も出来るよね? って事で、有能度がupした今回のハヤトでした。


見てくださりありがとうございました! またどこかで。

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