フランツ教頭の出迎
皆様、学校生活の月曜日の朝の思い出では、何があるでしょうか?
朝礼の校長先生の話しが、長くて辛かったよー! って方は、特に初登場のフランツ教頭の長文は読み飛ばしていただいた方がいい気がします。
では、『僕の考えた最強の学校』どうぞ! 本当、なんかすみません……。
幌馬車に乗り込み、結構な時間が経った頃、馬車は出発した。
やはりこの世界は、僕のいた世界より、人々の時間は自由に進んでいるようだ。
城のからクネクネとした、勾配の強い坂道を下りやがて、にぎやかな街で大きくの人々を下ろす。
そのまま馬車は、素朴な花々が咲き乱れる人々の住む家々の前を通る。
街の外へ出る為の小さな門の前で、僕たちを含む全ての乗客を下ろした馬車は、ふたたびもと来た道を帰っていく。
魔法学校はそこから大きな道を進んだ、街の外れにあった。
魔法学校には不釣り合いなほど大きな門と、その周りを囲む、街の外壁と変わらないほどの大きな壁の中の校舎。
それは郊外練習に行った際に、街の外から見えた謎の建物だった。
大きな門の隣には、老年の良いスーツを着込んだ紳士が一人待っていた。
「うむ……」彼を見た途端に、ぬいぬいが唸り腕を組んだ。
「草薙ハヤトです。初めてまして宜しくお願いします」
「お久しぶりでございます。フランツ教頭」
「お久しぶりです。フランツ先生」
「ようこそ勇者様、アルト様、そして久しぶりだね、ぬいぬい君。私が、このホイルトツェリオ魔法学校の教頭をしております。フランツです。そしてぬいぬい君を、長年見て来た教師の1人と、考えて貰っていい」
眉間に長年の皺を深く刻んだ、フランツ教頭だったが、概ね紳士的な態度で僕たちを迎えてくれた。
今日のぬいぬいはいつもの落ち着きは無く、居心地が悪そうな様子だ。
「アルル君はお元気かね? お子さんも大変な頃だろう……」
「まぁ、彼女は、彼女ですよ。いつも少し怒りながら、でも、たんたん仕事をこなす。そして息子とは、いつも楽しそうに過ごしていますよ」
「そうかね。なかなか彼女にとって、意義のある人生を送れているようで安心したよ。息子さんは、君たちに似て、きっと優秀な魔法使いになるだろう。その時まで私が教鞭をとっているかわからないが、この学校への入学を心待ちにしているよ。まぁ積もる話もありますが、時間は有限です。ではさっそく、皆さんを魔法学校ツアーご案内しましょう」
彼は、両手を広く上げそのまま振り返る。そして歩くとともにその手を下した。彼は玄関までの白いレンガ道を無言で歩き、オレンジ色のレンガで作られた校舎の扉に手をかけた。
「あぁ!」
僕の声にみんなの視線が集まる。
「あぁ……この校舎、どこかで見た事があるなっと思ったら……。僕の世界にある東京駅って駅に、雰囲気が似てるんです」
「それは格式のある駅なんでしょうね」
フランツ教頭が感慨深げに話す。
「この学校の開校は、この国あげての大事業だったので、東西南北の天才が集まりこの学校は作られました。校舎の外装を手掛けたのも、その中の天才の一人です。そして何より学校に集まる生徒は、彼を含め魔法に関しては、身分の差を越えて集められたエリート揃いです。しかし悲しいかな戦いになればそのエリートが、先陣に立ち戦わなければならない。その為、民衆が城へと避難する間、魔法学校内の彼らが、籠城し敵の足止めが出来るよう。頑丈に、そして数多くの仕掛けが、この魔法学校には、散りばめられています。ホイルトツェリオと言う城郭都市で、初めての戦場の舞台になる場所こそが、我がホイルトツェリオ魔法学校なのです。敵は軍隊を率いて、我が校の裏にある大きなはね橋を通って、ホイルトツェリオに入り込むでしょう。ですから有事にも少ない犠牲、いえ誰も死なよう生徒達には在学中に我々、教師がすべての叡智を生徒達に叩きこみます」
「では、その一端をお見せしましょう」
ギィーという重い音を奏でながら、フランツ教頭の手で魔法学校の玄関の扉は開かれた。
続く
お疲れ様でした!
見てくださりありがとうございました。
またどこかで!




