自由過ぎる、よしのさんとシルエット
僕らはダイニングルームでの会議を終え、椅子を引いて立ち上がる。一番、扉の近くにいた子どものような姿の、ぬいぬいが扉を開ける。
そこへ青い鳥の姿で、弾丸の様によしのさんが飛んで来た。するとルイスが手袋をとり、高価な鳥小屋の入り口を開ける。凄い気の使いようだが、駄目人間を作りそうではある。
しかしそんなルイスの横を通り抜け、今回はフィーナにぶつかる勢いで、彼女の前に躍り出た。
「ヤーグが機嫌が悪い!、すぐにあいつの機嫌をとってくれ!」
そして彼女の肩に乗ると、ガクッと首を落とす。凄い落ち込みようである。ぬいぬいに言われたことで、自暴自棄になり魔王と口論でもしたのだろうか?
「早くしろーー!」と、よしのさんは僕らを先導して飛んでいる。そんな彼が、王座の間ままで来るとふたたび、フィーナの肩にる。自分の羽で抱きしめ隠れている姿は、ついてきた者たちに可愛い、可愛いとオリエラをはじめ大評判だった。しかしですね、ルイスでなく、僕でもなく、ぬいぬいでもなく、フィーナの肩って所がちょっと学習している所がちょっとあざといなとは僕は思っていた。
……とりあえずここは魔界なので一体何が、そう思い不自然に開けられた穴から部屋の中を覗き見る。あ……、これは残念ながらよしのさん明日、命ないかも?
そう思える状態がそこにはあった。魔王の玉座の後ろに点々と大きな穴が空いている。もうダメだって、何やってるのこの鳥。
さっするに共犯は、さっき居なかったシルエットだろうが、その横に人が出入り出来るほどの大穴の切れ味の良さは、明らかによしのさんだった。
「はああぁ……」フィーナは、大きく息をすうヒューーって音と、薄い悲鳴の合わさった声をあげる。
そしてすぐ彼女は、ツカツカと魔王のもとへと行くと、右手をぐるっと全方向指さす。
「これってシルエットさんと、よしのさんがやったのですか?」
あんな取り乱したフィーナ、初めて見た……。
「フィーナまで……」そう言ってアワアワした後、彼は普通に鳥さん座りをして……「ぴよお」……と、鳴くと完全に鳥に擬態した。
ピョピョピョピョ
僕らの前に、演技の神が降りた侍がいた。しかし彼は目の前から忽然と消えた。
「どういう事ですか? これ?」
僕の恋人は鳥を、見えない早さで手の内納めていた。
「すまなかった……」よしのさんは、気絶しそうな感じで体を横たえた。部外者は、口はさめない……。
「待て、こやつも大人だ。自分の責任者は、自分でとらせれば問題なかろう」
それを聞いた時、結構な人間がこれは甘いやつだ。そう確信しだろう。僕はした。
「そうだと思って連れして来たわ。酒場で! 大丈夫とりあえずみんな無料で引き受けてくれるらしいわ」
そう言った彼女が連れてきた男たちは、みんなお酒に酔ってベロンベロンだった。今まだ昼間、だからだろうか? 人間のばかり。そう新たな問題が起きていた。失踪事件だ!!
誰かが、僕の肩に手を置く。――ルイスだ。、
「大人なので、双方納得するならギリセーフにしましょう」
こっちはこっちで一番認めちゃいけない人材からGOサインでちゃった。まぁ、身内だしね、しょうがないよね。彼は苦渋の決断と言う感じで、GOサインを出したのだろう。
そして次の日、彼らだけで20歳未満参加禁止の、話し合いが行われていたが、何故か魔王も退室させられていた。
だが、普通に駄目だろう。ホイルトツェリオからの出国だけで、何枚の書類を提出したと思っているんだ。
☆★☆
年齢制限と、魔王制限ありの、朝の話し合いは終わったようだ。
素面に戻った大工たちの懇願により、彼ら帰宅する事となったらしい。
シルエットは彼らをいた場所に返し、僕たちのいるダイニングやって来て席に着いた。
そこに運ばれたルイスのいれた紅茶を、グビッて感じで一気に飲み干す。
ルイスの高級な茶葉たちだったのに……て、顔を背景にーー。
「はぁ疲れた。何でこんな事になっちゃったのかしらねぇ」
そう言って、肘をつきため息をつく
「それはシルエットが、魔王に相談せずに勝手をしたからでは?」
これは僕が言うべき事ではないが、ダイニングの上座を向くと、魔王がいる現状。 これでは魔王の無駄遣いが過ぎる。
魔王の城の奥へ、やっとたどり着くとそこには魔王が!?
そう狼狽する所なのに、こんな家庭で、平凡なダイニングに普通いる現状にいち勇者として耐えられない気持ちで、心がやさぐれてしまっている。
見た目、的にも勇者パーティーに馴染んでいる、魔王。それを見ていれば、小言も言いたくなる。
「ハヤト、ここは魔界よ。個体差が多い魔界、特にこの城では個人の自主性が尊重されるのよ」
「そうなんですか……、知らずに口出してすみません……」
魔王らしい、考えだがそれでいいのだろうか?
「シルエットさん、さすがにうちも魔王様を中心とした、ピラミット構造ですから、報・連・相は、ちゃんとして貰わないと困ります!」
フィーナは、部屋へ入って来ると、僕の世界でよく見るクッキーの菓子缶を抱えて歩きながら、そう言って席につく。
「わかったわ、魔王様と二人で相談するようにするわ。ねっ、魔王様」
「…………」
……しかと……。
「うふふ、照れちゃつて魔王様も、案外可愛いんですね」
彼女は、ルイスに紅茶をいれて貰いながら、そう言うのである。
ーー魔族、というか、シルエットさんハートが強すぎない!?
「それはさておき、シルエット、お前のいない間にホビットたちと、壁の修繕について話しはついた。よしのには作業を手伝わせる。お前は……、この際仕方ないフィーナの休みを返上し、二人で彼らにお茶等を出しなさい」
「はい」「わかりましわ。私が人間界で培った、コミュニケーションを披露す時ですね」
そう言うシルエットは、右手を差し出し、左手を胸に置き黒のドレスをひるがえし妖艶に嗤う。
「うむ。頑張るように」
確かホビットは、陽気で社交的であったはず。だがら彼女の港街、ソイルドソレルで培った、飲みニケーシンは問題だいにはならないだろう。
勇者パーティーのリーダーとしても、ここは黙認しよう。
☆
そんな話しがでた数日後、ホビットたちは魔王城にやって来た。
彼らはぬいぬいとよく似ているが、彼らは僕の知るホビットにより、近いようだ。
若く見えはするが、ぬいぬいほど幼くない。ホビット的にも、ぬいぬいは子どもの見た目と言っていいだろう。
もしかして違う種族なのかもしれない。
そんな彼らの中に入り、よしのさんは作業用衣装で、ずっとセメントのようなものを、顔にタオルを巻きかき混ぜていた。
夜、ダイニングへ行くと、ホビットと酒盛りしている誰かを人を変え、毎日を見かけたが魔王とよしのさんはだいたいセットで座っていて、オタク優しいギャルみたいな関係に似ているなとベッドに帰りふと思ったりした。
そんな中、少人数による話しあいがあった。時治君の話しの結果報告だ。
フィーナが去った後、彼女の両親を支持して居たものは、ある日突然消えたらしい。衣服の持ち去られ具合から、殺されていないたろうと里の多くの者の見解だったらしい。
僕が思うに、彼らが人間にいるだろう狐の可能性が高いだろう。
しかし里をでた彼らも、全ての仲間や部下、親族を連れては行けなかったようだ。
その中に運悪く人生の道を塞がれた狐は、時治君の両親だけでないらしい。だから彼が、白煙を憎み命を狙う事もわからなくはない。
フィーナの従兄弟、湊はそれを知りつつ同じような子どもを集め、家を提供して時々、そこへ訪れてはいたらしい。
そんな場所に住む子どもからや、社会に出た子どもから湊の母の白雪の悪くなっていっていると、風の噂で聞くらしく、彼も子どもながらに、孫の湊をただ憎いとは思いきれないようなところもあるようだ。
そんな気持ちを、時治君はフィーナに話した。
「湊はたぶん八方塞がりなのだと思います。でも、そうじゃないよって、私は彼に教えてあげたい。私、強がりではなく本当にそう思うのです。だから魔王様、私は行って来ますね。そしてハヤト、みなさん、私と一緒に行ってくださいますか?」
そうフィーナは、僕ら笑顔で問いかけた。
続く
見ていただきありがとうございます!
またどこかで。




