表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/249

階層攻略 その1

 謎の20階建ての塔。


 そして期待を裏切る、服をとかさない系のスライム。


 どれも僕の想像を超える存在だ。


 ペット系スライムの存在に気を取られて、やっと目の前に宝箱に気付く。


「ウンデーネ、あの宝箱の中身、何か知っている?」


「あっあれ? あれは靴みたい。しかも使い古しの革靴なの」


「その革靴はミッシェルが、怒ってあそこに投げてた」


「そっかありがとう」


「いえいえ」


「で、ウンデーネはここで、何してるの?」


「階段で、詰まっているからここで、スライムと遊んでた」


 スライムを手に乗せた、ウンデーネが指さした先には東京の平日の電車の中ぐらい混雑した上に登る階段があった。


「僕、ちょっと行って来る」


「気を付けてね~」


 階段へ行くと、一番下に座り込んで何やら書き込んでいるミッシェルがいる。


「ミッシェル、お疲れ様です。メモ取っているところ悪いんだけど、上どうなっているの?」


「あっ、ハヤトさん屋上は、どうでした?」


「あっ……人間一人くらいなら、通れる出入り口はあったにはあったけど、そんな大きさだからシールドの魔法が強固で開けられなかったよ。入り口の扉のような大きさなら、シールドの魔法でも綻びを見つけて破壊出来るのにね。じゃ、階段の先ついて教えてほしい」


「漏れ聞こえる話では、ゴーストの動きが早すぎて魔法が当たりらしいです。上に魔法陣を張ろうにも、階段にいる内は書き込む事は不可能。オリエラなら躍り出て数匹はいけるでしょうってけど……って感じですかね。しかし彼女にそこまで危ない事はさせられない、ハヤトさんをおとりにしてもねって意見にまとまりそうかな?」


「なるほど、ありがとう」


「いえ」


 ミッシェルは、話し終えたとたんに、再び書類にペンを走らせている。


 僕は大きな声をあげて「一階層に魔法陣を書いて、一時的にそれを魔法の力でガードして2階層を落とすのは駄目なの?」と、聞いた。


 ルイスやぬいぬい、そしてルナ達は顔を見合わせ降りて来る。


 しかしウンデーネが怒ってやって来て、「天井、落としたらスラいイム可哀そうでしょう!!」って怒る。


「あそこの宝箱に入れておいて、外に出しとけばいいでしょう。そして後で安全そうな階層で離せばいいじゃん」


「うーーん、ならいいよ。早くやって」


 彼女は、失敗する片付けの仕方みたいな、僕の案を受け入れ、スライムを集めていく。


 そして宝箱を、「うーーんー」と、言って運ぼうとする。


「ウンディーネ、宝箱を運ぶくらい僕がやるよ」


「ありがとう、これお願い」彼女は宝箱を置き、スライムを僕に託した。


 ルナが、ゴーストを倒す為の魔法陣を描く事になり、僕らはその間、塔の外で待っていた。


「これさ……中の階層ごとのシールドが弱いなら、もう下から全てぶち抜けば、なんとかならないかな?」


 ルイスが敷物を敷いてくれ、そこの上にはピクニック組と事務組が出来ている。ピクニック組の僕らは空を見上げ今後の対策を練る。


「たぶんそうはうまくいかないと思いますよ、上の階に居るのがみんな飛ぶ魔物だったら大変です。鳥である、よしのさんもそうだけど、機動力が違いますから」


「彼は、人間でもそんなんだから鳥とか関係ないかもよ?」


「それはそうですね」


 僕と、フィーナ、シルエットは、みんなが仕事をしている時に、草の上でそんな事を話していた。


 ウンデーネは、スライスの入った宝箱を横に寝かせ、机にしようとする、ミッシェルと戦っている。


 ――なんか平和だな……と、近くにやって来たスフィンクス撫でながら思っていると、塔の中でドドドーーンと凄い音がして慌てて駆け寄る。


「おーい出口から離れろよ、今から魔法を打つて出口を開ける」

 

 そう言うぬいぬいの声に、皆が離れた。


「撤退完了しました」


 言い終わるとすぐさま、魔法で入り口を覆っていた瓦礫が吹っ飛んだ。


 ――いろいろぬいぬいの魔法はえげつない。


 ふたたび、塔の中に入る。魔法陣の中央には2人分の瓦礫のない空間があり、その上の階の床は全て消失していた。


「2人で、やったんですか?」


 そしてルナとぬいぬい言うのである。


「俺が2階層の床を複数の魔法で落とした」


「そしてわたくしが、床が落ちて来るまでに、物理攻撃無効の魔法を掛けました。先にかけるとこちらの魔法も封じ込めてしまいますから」


 そんな感じで、二人で料理作りました。って感じで言うふたり。


「書けない……聖女様に、そんな事をさせたとわかったら、うちの家系もろとも身分が剥奪させる……」


 ミッシェルは、ペンを落とし頭を抱え叫んだ。


「ここは仕方ありません、ハヤトが凄い技を出したが、勇者秘伝の秘密で明かせないと書いておきましょうか……」


 ルイスが、苦肉過ぎる策をだす。


「何で僕だけ、後で困る事を書くんですか!? 普通に魔法を駆使し床を落とし、魔法陣で全滅させ怪我を負ったが回復す。でいいじゃないですか!」


「あ……それでいいですね。それで行きましょう」

 と、言う事に落ち着いた。とりあえず2階層があっさり攻略されていたのだった。


 3階へは、ちびスフに乗せて貰い、小柄なぬいぬいが偵察に行き降りて来る。


 帰って来たぬいぬいは「剣を360度回転させる仕掛け人形とゴーレムいたあれなら、手間はたぶんかからないだろう」と言い、念のため僕もついて行く事になった。


 ぬいぬいに作戦を聞き、彼に合わせて魔法を発動させる。


 部屋の中心に、平たい台風を作る。台風は、ゴーレムも人形も巻き込み、2種類の人工物はぶつかりあう。


 人形の武器の剣とゴーレムの硬い塗装をぶつけ合わせた結果、彼らの剣と盾はお互いにぶち壊合い、そして彼らは沈黙した。


 ――まぁ矛盾(むじゅん)って話そのままで、今回の結果はお互い大破してしまった。って落ちのようだった。


 そして四階層へ進むが何もいない。


 ――四は、死と通ずるからだろうか。しかし男性陣は僕のそんな意見をなんか聞き流してる……。日本に詳しいフィーナが女性陣に説明すると、みんな感心して聞いてるのに悲しい。 



 僕は、悲しみのあまりちびスフの、おひさまの匂いのもふもふの毛の匂いを嗅いで、心を落ち着けるのだった。


 続く

見てくださりありがとうございます!


また、どこかで!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ