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Melancholic-Heaven  作者: 倉木英知
第1章 音無静寂と相原咲
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何故、貴方方は喜ぶのですか?


 それはあまりにも…。

 


 私が贄として選ばれた時…。

 両親は歓喜の声を上げ、私を祝福した。


 曰く。


 「贄に選ばれたと云う事は、神様へ捧げられると云う事。コレは名誉な事で、私達も贄を産み、育んだ事に恩恵を与えられる。御前は私達の誇りであり、世界を救う救世主メシアとなる。」


 何故?

 貴方方は喜ぶのですか?

 娘が贄に選ばれたのです。

 悲しむのではないのですか?

 涙一粒流さないのは何故ですか?


 神様…。

 そう想う事さえも罪なのでしょうか?


 私は贄に選ばれた。


 街中の大木へと肉体を貼り付けにされる。街中はKARMAウィルスにより怪物と化した人間で溢れていた。その怪物と化した人間の姿に、私は涙する。


 「辛かったのでしょう?苦しかったのでしょう?その様な姿に成ったと云う事は…。」


 KARMAウィルスは人の心の闇に反応する。内に秘めていた欲望を具現化した姿の怪物へと変異するからだ。


 「貴方は何故、その様な姿に…。」


 私の視界に居たのは。大きな鬼の様な怪物。耳元まで口が裂けている醜悪な顔。鬼の形相とは、アレを云うに違いないのだろうか。鬼の胸部には小さな髑髏されこうべが綺麗に並べられている首飾りがあった。その鬼は私の左腕を掴むと、大きな口を開けて…。


 「こんな処に居たのね。ずっと探していたのよ。もう、心配かけないで…。✖✖✖✖。」


 と優しい声で云った。




 

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