表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

80/89

ハイパーお兄ちゃんタイム~妹を大切に~


「……ということになった」


 学校が終わり家に帰った俺は、葉菜に今日のことを伝えた。


「えぇえぇぇえぇえええええええーーーーー!?」


 葉菜、驚きすぎである。

 そして――。


「ずるいずるいずるい! ずるいよぉーーーーー!」


 ダダをこね始めた!


「えっ、なんでだ?」

「だって、琴音さんも凪咲さんも一香さんも朝から夕方までお兄ちゃんと一緒なのに葉菜だけ仲間はずれでしょっ!?」


 まぁ、そうなるな。

 しかし、以前の葉菜ならここまで子どもっぽい反応をしなかっただろう。

 生活に余裕が出てきたことで、年相応に感情を表せるようになったということか。


「でも、ほら、葉菜は夜は俺と一緒にいられるだろ?」


 ちなみに今日のお勤めはお休みである。

 琴音さんたちは転校関連の手続き等で、色々とやることがあるらしい。


 なお、いきなり明日からうちの学園に通えるらしい。すごいスピード転校である。

 しかも、クラスは俺たちと同じとのこと。


 普通ならありえないことなのだろうが、それだけ扇山家の権力がすごいということだろう。

 まぁ、うちの高校が底辺校だからできることなのかもしれないが……。


「葉菜もお兄ちゃんたちと一緒の学校に通いたいよ~」


 今日の葉菜はとことん駄々っ子モードである。

 といっても年齢的に絶対に無理であるが……。


「それじゃ、葉菜。今夜は俺と戯れよう。ハイパーお兄ちゃんタイムだ!」

「ふえ? ハイパーお兄ちゃんタイム?」

「ああ、そうだ。ハイパーお兄ちゃんタイムだ! 葉菜の望むことはなんでも叶えてやるぞ! 今の俺は世界の誰よりも妹を優先する!」

「じゃ、お兄ちゃん! 今日はいっぱい遊ぼう! お兄ちゃんは今夜は葉菜専用だからね!」

「おう! 今日は妹専用お兄ちゃんだぞ!」


 葉菜も琴音さんたちに影響されたのか、だいぶ自由になってきたな。

 まあ、甘えん坊モードの葉菜はかわいいからいいか。


 そういうわけで、今夜は思いっきり家族(妹)サービスに努める俺であった。

 たまにはこんな夜があってもいいだろう。


 妹は尊い。

 妹を大切に(埼玉古墳にある「古墳を大切に」標柱風に)。


葉菜「お、面白かったらブックマークや評価してくれると嬉しいですっ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ